コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 導かれし石たち〜人気キャラクター投票会実施中!〜 ( No.114 )
- 日時: 2015/11/08 15:43
- 名前: rose (ID: u5fsDmis)
「君…随分とリラックスしてるじゃない?」
よく響く声を背中に聞いて、俺は振り返った。
そこには、俺と同じくらいの身長の青い髪の女がいた。
堂々としてるし、手にはリモコン。こいつが俺の相手か…
「…当たり前だっての。身体がガチガチなままなら、普段の試合も勝ててねーし」
「あら、試合?やっぱり格闘技を嗜んでいるのかしら」
何で分かったんだ?
いや、今までも「何かスポーツしてるでしょ」とは言われたけど、大体バスケとかバレーボールとかで、格闘技って言い当てられたのはこれが初めてだよな…
「ご名答だ、ってか早く始めるぞ。進まねぇ」
「あら、もうお話は終わり?せっかちなのね。まぁ良いわ、戦いなんてどうせすぐに終わるのだから」
すぐに終わる、だと…?
相当自信あるんだな、こいつ…
それと、さっきからこいつの口調がやけにムカつくのは気のせい、じゃねぇ!
こいつ絶対俺の嫌いなタイプだ…
「あーもう良いぞ、進めて」
今までオロオロしてた実況者に声かけてから、自分の席に座る。
バトルのステージは…もう決まってんのか。
ストックは…5個、多いな。
後は、自分の名前登録してキャラクター選択ってとこか。
ルールと状況を把握して、行動に移す。
自慢じゃないが、俺は格闘技をやってるから、こういうことが結構得意だ。
向かい側に座るあいつの顔を見ると、準備はとっくに終わっていた。
バッチリ目が合って、ニヤニヤ笑いかけられる。
はっきり言うが、気持ち悪さ以外に何も感じられない笑顔だ。
「そういえば」
先に声を発したのは向こうだ。
今度は何を言おうってんだよ…
「名前、聞いてなかったわ。教えてくださいな?」
「は?」
言われることが「絶対負けない」的な言葉だと思ってたから、的外れすぎてつい間抜けな声が出た。
と、とりあえず名乗ればいいんだよな…
「日ノ丸正人」
「レイ・アイルよ。よろしく」
その名前だと外人か?
じゃあ、あいつがあんな青い髪&目をしてることも納得出来る。
「よろしくも何も、俺らは今から戦う。手加減はしないからな」
「あら、むしろ手加減なんてしないでくださいな。それに、戦うとしても礼儀は必要でしてよ、『親しき中にも礼儀あり』と良く言うでしょう?」
俺はお前と親しくなった覚えなんか、全くねーよ。
むしろ、親しくなりたくもない…
「あのな、誰が親しくなっt「では、これより、日ノ丸正人vs.レイ・アイルのバトルを行います!ルールは省略いたします!(長いから)」
おい、実況者がルール省いたのって完全に、面倒くさがりな作者の性格まんまだろ…
(それ言うな、禁句禁句!by作者)
そんなどアホな作者はほっといて、試合はもう間もなくだ。
リアル戦だからか、試合開始のカウントダウンは10からだ。
「あいつの分まで…戦い抜いてやる…!」
しかし、こんな大事な時に限って、どうでもいいような事が頭をよぎる。
あいつとの過去。初めてこのゲームをした時。
あいつと、初めて出会った時。
5
(格闘技が互角で)
4
(ゲームの腕も互角で)
3
(性格も真逆だった)
2
(そんなあいつが消えた)
1
(二度と戻れないけど)
0
「今は、変えられる」
わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!
鼓膜が破れそうな歓声の中、俺の新たな人生への戦いが幕を開けた…!
第五話 終