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- Re: *Rainbow story*【短編集】 ( No.2 )
- 日時: 2015/08/06 21:05
- 名前: 海苔 (ID: RGtt012g)
「なぁなぁ!」
そこにいた全員が首を傾げた。あぁ、また彼の唐突なお願いに付き合わされるのだろうと感じた俺の予想は普通に当たったのである。
「ここにいるみんなでさ、カラオケ行こうぜ!」
ファッ!?
「おー、いいねー!」などと共感の声が湧き上がる中、俺は「絶対やだタヒんでも行きたくない…」という感情と「そんなことより漏れそうトイレ行きてぇ」という2つの感情が混ざり合い、どうにかなりそうでもないがどうにかなりそうということにしておき、つまりは頭ん中がごっちゃになっている。
それにしても…終わった。
何がって…分かるだろ?
俺は超がつくほどの音痴だ。
「おー、やったねー!で、陽斗は…どうせ来るから聞くまでもないね」
いや、何コイツは勝手に俺が行く前提で話進めてんだよ!!
とは言うものの、行きたくないと言ってもコイツのことだ、聞く耳を持たんだろう。
「いつ行くんだ…?」
勇気を振り絞って聞いてみた。今ばかりは俺を褒めてほしい。
「んー…今から?」
燃え尽きろ。
「よし、そうと決まれば、れっつごー!」
あぁもう仕方ない、首を括ろう。
***
来てしまった。
数十分前の俺を殴りにいきたい。なに納得しちまったんだよ。
「じゃあ誰から歌おっか。」
言い出しっぺの法則って知ってる?くっそ、嫌な予感しかしねぇ。
「よし、じゃんけんで決めよう!」
ほれ見ろ。
しかしここで素直にじゃんけんになったら、それこそ俺になるフラグだろう。
仕方ない。
「いや、じゃんけんで決めるのはやめようぜ…」
「え〜?なんでさ。」
しまった。理由を考えていなかった。ここで「これ以上理不尽な扱いをうけるのは嫌だから」なんて言えるわけない。
「じゃあどうしたいの?」
お、理由はスルーされたみたいだな。
しかしどうする、か…。
「よし、もう話がややこしくなってきたから僕から歌うね!」
!?
う、嘘だよな…?
そういうドッキリでしたとかじゃないよな!?
「んー、どうしようかなー…」
マジだ。顔がマジだ。
ここまでくれば信じるか。
「何歌おうかなー」
おぉ、迷ってる。コイツも迷うことがあるんだな。
「あぁもう決まらないから陽斗に歌ってもらおっ!」
解せぬ。
「なんでやねん!お前がさきに歌うってゆーから楽しみにしてたのになんやねん!」
「なぜに関西弁だし」
「てへぺろ」
仕方ない…頑張るしかない。
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この後か?聞かないでくれ…