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第五話

「…………で、君は一人で旅をして来たの？」

「はい……途中は仲間もいたんですけどね〜……はぐれちゃったんですよ〜……」

はぐれた!?

「それで今仲間を探しながら旅してるんですよ〜」

「ヘ、へぇ……」

凄いなぁ……

僕だって一人じゃ行けないよ

だって寂しいもん

「よかったら私も一緒にいてもいいですか〜？」

「え!?いいけど……」

でもローラが何て言うか……

「そこで寝てる彼女……私前に占ってもらったことがあるんですよ〜」

じゃあ、ローラは知ってるのかな？

「あっ、そうそう。私の名前はフェルナです。よろしくお願いしますね〜、パウロさん」

「よろしく……」

あれ、俺無意識に自己紹介してたのかな？

フェルナは僕が言わなくても僕の名前を知っていた

…………怖いことを考えるのは止めよう。きっと無意識に自分の名前を喋っていたんだ

「……もうそろそろ夜が明ける頃ですね。私は隣の部屋にいるので朝ローラさんと一緒に来てくださいね〜」

彼女はそういうとベッドから立ち上がり、ドアノブに手をかけた

「それじゃあ、また明日〜」

「う、うん」

彼女がそういいローラを起こさないように静かにドアを開けると、琥珀色の瞳が怪しく光った

ところで……

もうすぐ夜が明けるっていうのに、僕は一睡もしていないのだが。