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Re: 亡き恋人に、愛を誓う 【オリキャラ、題名募集中!】 ( No.41 )
日時: 2015/07/21 14:45
名前: *織*(とらじ) ◆wXeoWvpbbM (ID: ktd2gwmh)
参照: 元・ちほりん(。・x・)ゞ♪

第十三話

もう船は沈む寸前だった
少しでも足を滑らしたら……

それでみんな落ちてしまったら?

早いうちにローラたちだけでも……!

「ここは僕が何とかするから。コール、ローラとネルフェアを連れて船を……」

気づくとかってに口が動いていた

でも方法はこれしかない

「船から降りた時点で、溺れるに決まっているだろう?ここから先、何処かに島は見えるか? 」

「でも……このままだと……」

コールの言うことは最もだった
でもそしたら全員……死……

…………マイナスなことを考えるのはやめよう。

きっと助かる……はず

「パウロさん、皆が助かる方法を考えましょう!」

そういったのはローラだった

「絶対、全員が助かる方法があるはずです!」

「そうだけど……ボートはないし、筏でもない限り…………」

んん?

____思い出した!

船の先端の小さな部屋に、確か緊急時の時に使うかも……って入れておいた物が……

「ローラちょっと待ってて!」

僕はそういうと急いで先端の部屋に行き、昨夜積めておいたものを取り出した

太くて丈夫な木の枝とロープ
これがあれば、筏は作れそうだ

「ローラ!コール!ネルフェア!筏を作るから手伝って!」

力を振り絞って先端の部屋から皆のいるところへすべての材料を積み上げると、崩れないように木と木を合わせて、ロープで結んで……その作業を繰り返した

しばらくして、四人全員が余裕で乗れる筏が完成した

次にコンパスと地図を用意すると南の島がある方角を確認し、その方向へ筏を置くと荷物を次々に置き、最後に順番に筏に乗り、船をあとにした

漕いで漕いで、途中で休憩したり、交換したりして、僕たちの目の前にはやっと大きな島が見えてきた

それは僕たちが探し求めていた南の島だった

「つっ……ついたぁ〜!」

僕が一人で喜んでいるとコールとネルフェアは黙々と荷物を陸にあげていた

うぅ……なんだか申し訳ない

とりあえず僕も陸に上がろう

と、立ち上がったそのとき
グラッと筏のバランスが崩れ、僕はまだ筏にいたローラを押し倒すような形で陸にもたれ掛かってしまった

「うわぁ!」

「きゃあ!」

「っ……いたたたた……ローラごめん、大丈夫!?」

「はい……大丈夫です……」

とりあえず身を起こすとローラの手をとり、僕は服についた土をはらい、全員の安否を確認した

「パウロ、この先にミルフェチアの町がある。まずはそこにいくぞ」

「へ?あ、うん」

僕はそう返事をすると小走りでコールのあとを続いた
あれ?何か旅のしきコールがとってないか?

まぁそんなことはおいといて……

僕は小走りで町の入り口まで行き、ミルフェチアの町だと確認すると町のなかへかけていった

ドンッ

「!?」

「うわっ」

うぅ……やっぱり町中を駆けるのはよくないよね

「すみません、大丈夫ですか!?」

相手の顔を見て怪我がないか確認してみると

「もぅっ!『大丈夫ですか』じゃないですよ!髪形崩れちゃったじゃないですか!」

ぶつかった相手……彼女は髪の毛をいじってぷんぷんしながら言ってきた

「もぅーっ、イスカぷんぷんですよぉ!?」

「えっと君イスカって言うの?」

「イエス!イスカでぇーす!よろしくっ!」

何だか不思議な人に出会っちゃったかな……

「僕はパウロ。イスカはこの町の住人?」

「はいっ!イスカはこの町の住人ですっ!今日は用事があったから町に戻ってきたんです!」

戻ってきたということは?

「もしかして旅人?」

「イエス!パウロは何でもお見通しだね!」

イスカがそう言うと強い風が吹き、イスカの赤髪のみつあみが風にのってふわりと揺れた