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〜3〜

線香に火をつけて、全部に火が行き渡るように軽く振った。
煙が上がって、青空に上っていく。

拓斗は...天上で私たちを見ているのかな...。

半分を唯に渡して私はそっと中に入れて、手を合わせた。


...出来れば一緒に高校に入学したかったな。
もう1回会って、あの寂しそうな笑顔を心からの笑いに変えてあげたかった。

ゴメンね拓斗。





私は...何か残してあげられた事はあっただろうか...？

もう1回。
一緒に笑いあいたい。

隣に居て欲しかった...



目から涙が毀れた。

「葉月、大丈夫？」
唯の優しい声にまたもほっとする。


「ありがと...唯。」



...拓斗は私の事をずっと、
〝はーちゃん〟と呼んでいた。


もう1回呼んで欲しかった。

声を聞きたかった。



でももうそれは...



───......叶わぬ願い。───


【続く】

久々に更新しました。
やっぱりこの小説、放置せずに頑張ろうと思います。

byてるてる522