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Re: 過去を引き摺らないで...【題名変更!w】 ( No.14 )
日時: 2015/08/26 10:05
名前: てるてる522 (ID: hYCoik1d)
参照: http://te5rute5ru2@gumi

〜5〜
「葉月、良かったじゃん〜♪ 拓斗も喜んでるよきっと。」
唯の言葉に私は何度も頭の中に浮かぶ奏ちゃんを見つめていた。

こんなのただの変態だけど、唯以外にも親しくなれそうな子が出来たとは...。
私栗田葉月にとっては途轍もなく大きい進歩でありますッ(笑)


...誰に報告する訳でも無いのに1人浮かれていた。


そして、家に帰ったらハイヒールと男性用の靴が玄関に置いてあった。
普段お婆ちゃんが友達を呼んだりする時には、少しボロボロのサンダルが置いてあるのが普通。

こんなこ洒落た靴なんて見たことも無い。


とりあえずいつまでも玄関に居る訳には行かず、靴を脱いで家に上がった。
玄関から1番近い和室からお婆ちゃんと女の人の声...更に低い男の人の声も聞こえた。


「だから私から言う言うてるだろう。」

「私の娘なんですから私から...」
「そうだぞ母さん。 僕らから言うよ...」

...誰?







私は耐えられずに部屋の障子を思いっきり開けた。

「葉月!」
「葉月...」

「はーちゃん..。 いつから聞いてたんだい?」




「そんな事より、そこの2人って...」

「御前の父母だろう。 勝手に押し寄せて...」


これが私の両親なんだ...


「それで何を話してたんですか?」
慣れなくて...

とても〝御母さん〟〝御父さん〟と呼べなくて...


泣きながら私は聞いた。

「葉月...その私達...」
〝御母さん〟は口籠った。

「離婚しようと思ってるんだ葉月。」
遮った〝御父さん〟の言葉に私は涙なんて引っ込んでしまった。


「り...離婚...」

わざわざ私にそんな事を言う為に来たのかこの両親たちは。


ロクに顔を会わせてくれずに今更来たと思ったら...


「そうですか。 まぁ好きに無さってくださ...」
「御前には今まで通り此処で過ごして欲しい。 俺達は別れてからも、仕事で忙しくなる。」


「...言えば貴方と一緒に居る時間なんて作ってやれないのよ。 今まで通りで御金は送るから...」


「うん。」

私は部屋から出て静かに障子を閉めた。


足を乗せて上に上がるたびにミシミシという階段を上がって自分の部屋に駆け込んだ。

勢い良くドアが閉まった...

【続く】

感想待ってます。
byてるてる522