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第九話


町を出て、丘がある方向に向かって歩き続ける
だんだん空も暗くなって、人も増えてきた気がする

……皆丘に向かってくのかな

というか、満月の日に丘に行って何か良いことがあるのだろうか

顔を上げて、月を見てみる
大きくて、金色に光ってる綺麗な丸い月

────そのまま暫く歩いていると、丘らしきものが見えてきた

数人の、人影も見える

だんだん、丘が近づいてくる

「────着いた……」

一言、口に出す

丘を上ると綺麗な満月が見えた
空も、いい感じに暗くなっている

丘を見渡すと、鉄の柵みたいなものが所々にある

────そこで一つ、思い出したことが

前に────ランドから聞いたことを

『この世界には三つ、不思議な丘があるんだよ』

確かそんなことを言ってた気がする
きっと────一つ目はこのマルチアの丘だろう

でも────不思議な丘って何だろう
願いが叶うとか？そんな感じなのかな

「見えたぞ！！」

────と、いきなり近くにいたおじさんがそう声をあげた

あれ、この人……さっきの武器屋さんじゃん？
いつのまに来たんだろう……

まぁ、そんなことは置いといて。

────見えたって何がだろう。

そう思いながら、人が集まってるところに行く

地面には────鉄の柵が月の光で照らされて、その影ができていた

形は────扉みたいになっている

地面に扉────？

何で────？


────
最近更新してないくせに短くてすみません。(;＞_＜;)