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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 甘い誘惑 ( No.3 )
- 日時: 2015/08/23 11:48
- 名前: 久遠 ◆rGcG0.UA8k (ID: RadbGpGW)
凛side
「あ、待って下さいよー!」
言う間にも離れていく距離を追いかける様に先輩の後を追いかける。
本当は急がなくても余裕で学校につく事は気づいてたけど、横顔の赤い先輩を見れたから気づかないふりをする。
「……何しても可愛いなんてズルイですよね」
先輩には聞こえないくらいに小さく呟いてから、昨日告白するまでの経緯を思い出していた。
そもそも僕と先輩は驚くくらい接点がなくて、面と向かって話したのは昨日が初めてだと思う。
だけど、僕はもう一年くらい前から先輩のことを知っていて見てた。
切っ掛けは本当に些細な、きっと先輩は忘れている様なこと。
入学したてで迷っていた僕に手を差し伸べて笑ってくれたのが先輩だった。
他の人が聞けば、これだけで恋するなんてって、馬鹿にするだろうけど。
あの時の先輩の笑顔は凄く可愛くて一瞬で惹き込まれたんだ。
「それからは必死だったな……」
名前も知らない上級生という情報だけを頼りに、名前を調べて。
一日をどんな風に過ごしてるのかを休み時間の度に探ったりして。
不器用なところ、優しいところ、真面目なとこなんかを知って益々好きになった。
ちょっと、今となってはストーカーぽいとは思うけど。
……後悔はしてない。
だってその時の頑張りのおかげで、押し切る形とはいえ先輩と付き合えた訳だし。
恋心なんかは後から付いてきてくれればいいっていうか。
絶対に惚れさせる、し。
「覚悟して下さいね、先輩」
「?」
僕の言葉にキョトンとする先輩を見て、可愛いななんて思う間に校舎について。
「それじゃ、また放課後に」
「あ、うん」
先輩と離れるのを名残惜しく思う気持ちはあったものの、気持ちを入れ替えて自分の教室へと向かった。
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