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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 根暗本屋店員 1-3 ( No.10 )
- 日時: 2015/08/24 08:31
- 名前: 中の人 (ID: 6vxFia0Q)
あれから愛雅さんと蓮斗君と無駄に話した後、すぐに寝た。
だから、あまり寝不足じゃないはずなのに…
根暗本屋店員 〜第三話 寝不足×女の子〜
「すみません、会計お願いします」
「…」
「あの…」
「あっ、はい。すみません」
寝ぼけてる気がする。
「合計584円です」
お客さんがお金を払ってお店を出ていく。
うーん…。
重症だ(真顔)。
「佐治さん、今度いつ来るか…「私がどうかしましたか?」…!?」
突然耳に入った声についガタンと飛び退いてしまう。
佐治さん!?
「なに驚いてるんですか、全く…」
仕方ないなぁと言わんばかりに笑う彼女。
途端、昨日の愛雅さんと蓮斗君との会話が思い出されてつい顔が赤くなってしまう。
やばい、JL見てにやけながら顔を赤くするとか犯罪レベルだよね、通報されちゃうよね。
慌てて佐治さんから顔を背けようとするが遅かった。
いつまでも無言でいたのが原因なのか…、
「…?今日の店員さん、変ですよ?」
熱があるかと思ったのか、佐治さんと左手と僕の額がくっつく。
好きな子に覗きこまれながら額を触られて赤面を隠せる男っているんだろうか(更に童貞)。
「あっ、あの、佐治さん!」
「?」
「そ、そ、そういうのは、す、好きな人にしかやったらダメかと思っ「好きならいいんですか?」」
「好きならいいんですか?」と二度聞いてくる。
え…?
「好きならいいんですか、毬楽さん」
はじめて呼ばれる苗字につい目を見開いてしまう。
それから無言。
僕から話しかけるべきなのかな…これって。
「…佐治さ「すみません、忘れてください」…」
「実は今日、用事なかったんで」
それだけ残してお店から出ていく。
「な…んで…」
さっきまで熱かった頬が触れると冷めてることに気づく。
なんで、なんで。
どうして佐治さんは寂しげな表情だったんだろうか。
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