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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 読み切り1 〜滑稽な告白されたら〜 ( No.38 )
- 日時: 2015/08/26 19:33
- 名前: 中の人 (ID: bobjbGZP)
「ねぇ、多分、君のこと好きかも」
「マジか」
無気力君×死にたがりさん
〜滑稽な告白をされたら〜
「うん」
「え、いや、マジで?」
「マジで」
アタシに告白してきたのは隣のクラスの赤坂 龍弥(名前が長いから以下略"龍")。
地味で地味で…なんていうか無気力。
噂によれば部員の少ないバスケ部の助っ人をしているらしい。
だから運動ができる地味無気力なんじゃない?ってのがアタシの考え。
そんなやつがアタシに告白…?
「馬鹿なの?」
「うん」
即答かよ。
「アタシの何処が好きなんだよ」
「血」
「は?」
「だから血」
なんだこいつ。
馬鹿なんだな?
馬鹿なんだな(確信)。
「"くるまだ"さんが自傷してるの知ってるから」
「いや、'しゃだ"だし」
よく苗字は間違えられる。
車田 尊って書いて"しゃだ みこと"。
ぶっちゃけ、名前も苗字もだけど、なんでこんな本名なのか自分でも疑問だったりする。
「つか、なんで自傷してんの知ってんの」
「腕に包帯してるから」
「じゃあ血ぃ、見たことないじゃん」
「うん」
本当になんだこいつ。
アタシの何処が好きなんだよ。
アタシの血見たことない癖してなんで血が好きとか言ったんだよ。
結局、なんにも知らないじゃないかよ。
「でも"くるまだ"さんが好き」
だから"しゃだ"だっての。
「アタシはアンタのことあんま知らないし」
「知ってる」
「地味で地味で無気力ってことしか知らないし」
「知ってる」
「それでも?」
「うん、"くるまだ"さんが好き」
コイツ、わざと苗字間違えてんな。
確信犯だな。
「だからさ」
一歩一歩近寄られる。
待て待て待て、アタシさっき運動してきたから汗臭いんだけど。
「付き合って?」
「…うん」
全く知らないけど、嫌いじゃない。
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