コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 愛と優しさと罪悪感と。 ( No.3 )
- 日時: 2015/08/25 17:18
- 名前: *水沢麻莉衣* (ID: m9NLROFC)
2話 君の隣のあの子は。
「楽しそうじゃない。玲斗は海には?入りますか?」
「だから少し入るってば」
と、玲斗は彼女に優しく笑いかけてる。
……ルリには見せてくれないじゃん、れーとはさ……。
「ルリ……さんですか?」
「えっ。は、ははいっ……っ!美弥妃っルリです!」
「まぁ。仲がよろしいんですね」
上品な子だなぁ。
すごいいいとこのお嬢様なんだろうなぁ。
いい子そうだ。
「かぐや、幼馴染みだよ、ルリは」
「幼馴染み……!ルリさんが!?玲斗の!?まぁまぁ!
お会い出来て嬉しいです。玲斗から話は伺っていますから。」
「れーとから……?あっ、かぐやさんは、その……彼女さんなのですか?」
何改まってんの?とれーとからの嫌味が聞こえる。
悪いか、改まって。
だってお嬢様じゃん、この子……!
「沢山お話させてくださいね」
「はいっかぐやさんっ」
あ、仲良くできそうな子じゃん。
いい子なんだろうなぁほんとうに。
この子は知らないのに。
ルリが貴方の彼氏をねらってる、なんて。
みじんも思わないだろう。
ルリ……汚くて醜くて……ずるい子だな。
ほんとにーーーずるい子だな。
「るりー。」
「!リイア!?」
「やほー。来ちゃったよ。でー?玲斗くんの彼女が居るんだって?気になるじゃん。、どの子?」
「あ……私……ですか?」
清楚で可愛くて…。
小さなその子は消えそうな声で名乗り出た。
リイアはその子をジロジロ見た。
上から下まで。
しっかりと。
「へぇ。もしかしてーーー、玲斗くんてーそういう系だったんだ?知らなかったよ」
「え……?リイアさん?」
「や、後でね」
「……?」
れーとはぽかん、としていた。
相変わらず、ぽかん、としていた。
葵は楽しそうにぴちゃぴちゃ遊んでいる。
そしてかぐやさんは常にれーとの隣をキープし続けた。
ルリなんて……入る隙がなかった。
すると、リイアが言った。
「玲斗くん、可哀想ね」
「え?なんでさ。、あんな楽しそうにしてるんじゃん?」
「守ってください系の子じゃない。
あーゆーの、見てあげちゃうタイプだったのね。玲斗くんて。見損なったわ。」
……守ってください系の女の子……?
それって?なに?
「わかってなさそー。だからね。ルリ。
自分がそばにいなきゃーみたいに思ってるのよ、玲斗くんは。そんな気がするの。
見てればわかるじゃん。あれなら、盗むも何もーーーないわね。あーゆー女の子……気をつけなよ」
「う、うん」
そんな子に見えないけどなぁ。
かぐやさんて……。
ルリ、やっぱり何も解ってないのかな……。