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Re: 愛と優しさと罪悪感と。 ( No.8 )
日時: 2015/08/27 15:14
名前: *水沢麻莉衣* (ID: nnuqNgn3)


これを交わすための方法がある。
1、「えー?なんのことですかぁ?れーとのことぉ?んなわけないですよ」
2、「だったらなに!?ライバルだからね!」
3、「…うん、そうなんです…」

どれにするか。
アホの子ルリ、考え中……。

かぐやさんはルリから目をそらさない。
それほどにーーー真剣だということ。
真剣、ととても伝わってくる。

「……ルリさん。答えられない答えと言うことですよね」

「……!」

「あー、もうー。アホの子だわー」

冷ややかなリイアの声。
これはルリが考えなきゃ。
だってそれ程にとても……真剣なんだ、かぐやさんが。
それならルリも真剣に答えなくてはならない。

「好き……かぐやさんに負けないくらいっ……好きなの……っ」

****************

私が幸せになるということは。
誰かを傷つけるということ。
泣かせるということ。

私が幸せな時……。
あの子が……泣いてるよ。

私は奪ってしまった。
あの子から……。
生きる希望を、希望そのものをーーー。

****************

「……っ、ルリ……?」

「……それが本心なのですね」

「……はいっ……」

リイアは何も言わなかった。
アホの子、とも。なにも。

「ルリ……ごめん、僕、かぐやと付き合ってるから」

「……しっ、知ってるよっ……やだなぁ。
改まってふることないじゃんっ!傷つくよ……っ?あははっ」

静まり返る。
この静かな場所。
別荘ーーー。
嫌な思い出が……できた。

もうすこし心の準備をしたかった。
する暇もなくふってくれた。

それなのに何故か……安心してしまった。
ああ、ふってくれた。
もう大丈夫だって。
私がどんなに思おうと、彼はかぐやさんしか選べない。
かぐやさんが好き。
私が入る隙なんてない。
もうこれで……傷つかないって。
もう……大丈夫なんだって。
私の心の隙間にいた彼。
でも彼の心の隙間に、私はいない。
それがはっきりとわかった。
そっか。
そうだよね。
好きだからーーー付き合ってるんだから。

「……ルリ……」

「そんな顔でみないでよっ、大丈夫なんだってば。わかってたから」

「……うん」

「ルリ」

リイアが声をかけてきた。
とても安心してしまった。

「帰ろ。部屋に。お菓子食べよ」

「うん」

リイアは泣きじゃくる私を黙って慰めてくれた。