PR
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: いけない人と、恋をした ( No.6 )
- 日時: 2015/08/28 19:56
- 名前: 珈琲Time (ID: HDoKOx/N)
「ほら、手、かして。」
目の前にスッと差し出された手は、指がスラッと長くて、でも少し角ばってて。
とても暖かそうに見えた。
手をマジマジと見てしまう。
なんて、かっこいい手なんだろう。
この手は一体何をするのだろうか?
誰かの手や足を診る?
それとも薬を扱っている?
手を見ただけで、いろんなことがうかんできた。
いつまでも手をみてる私を不思議に思ったのか、イケメンさんが顔を覗き込んだ。
……どの角度から見てもイケメンである。
「だ、大丈夫です。一人で歩けます!」
現に今立ってるんだ。
歩くのは容易だ。
しかし、イケメンさんは私の手をパッと取った。
「骨折の人は普通歩けないんだけどなあ」
って笑いながら、私の手を引いた。
「僕が席までお姫様抱っこしてあげましょうか?お姫様。」
「い、いいいいいです!行きます!行きましょう!」
私の反応に笑みを零しながら、イケメンさんは手をギュッと握った。
そんなにしなくても、自分から手は離しませんよ?
__イケメンさんの手なんて離しません。
PR