コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: バネと役者。 ( No.5 )
- 日時: 2015/09/08 01:28
- 名前: miki* (ID: 1hluJEzQ)
02*学級
#01
「やっばー!ちこく、遅刻!」
片手にヘアブラシ、手首にゴム、口に パンを運びながら、身支度をすませる 私。
リンリン♪と、時計の音が鳴り響いた のは7時。 家から学校までの登校時間、30分。 学校が始まる時間、8時。
──現在7時15分。
やばいやばいっっ! このままじゃ早くても家出るの20 分…いや、25分。 ギリギリ行けるか???
──キーンコーンカーンコーン
「ま、間に合った…。」
「金井ぃ〜、遅いぞ、遅刻ギリギリ じゃないか。」
「す、すみません…寝坊、しちゃっ て…」
「マリエちゃん、大丈夫?髪、ボサっ てるよ?」
カリナちゃんから指摘を受けて、窓に 映る私を見る。
「うっわー、めっちゃボサボサ…。 まぁ、急いできたから仕方ないか」
「仕方なくなんかないよ!あとで、可 愛くしてあげるね♪」
え、それって…カリナちゃんがするっ てことですか…? カリナちゃんの髪型、いつも手が込ん でるし…。 なんか、すごいことならないかなぁ?
「遠慮しなくてもいいよっ!朝学活終 わったらねー!」
「こらー、そこ、桜沢と金井!うるさ いぞー」
「あ、すみませーん!」
あれ?あれれ?何…、この空気…。 みんな、カリナちゃんのほう見てか ら、こそこそ話してる。
「それじゃあ、朝学活をおわります。 学級委員!」
「起立、気をつけ、ありがとうござい ました」
朝学活が終わった。 私は来てからそのままになっていた リュックの中を、机の中に入れる。
隣で、カリナちゃんがブラシと、ゴム を準備してるのが横目で分かる。
「よーし、じゃあマリエちゃん、うし ろむいて…」
「マリエちゃんだっけ、次移動教室だ よ、一緒行こう!」
カリナちゃんの言葉をさえぎる様に、 前の席の子が、数名の友達を連れて、 話しかけてきた。 確か名前は…大宮アヤミちゃん。
アヤミちゃんって…カリナちゃんと一 緒の小学校だったよね。
「ほら、早く!遅れちゃうよ」
「え、あ、うん…」
「いこー!アヤミ、マリエちゃん」
「今いくー!マリエちゃん、行こう」
私は軽くうなずいてついていく。 うしろでカリナちゃんが一人、何か 言っているのが聞こえた。
バネと役者。<学級 #001終>