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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: バネと役者。 ( No.7 )
- 日時: 2015/09/08 01:31
- 名前: miki* (ID: 1hluJEzQ)
02*学級
#03
「あら、桜沢さん、早くグループに入りなさい。」
「は、はい」
カリナちゃんは、グループ作りに乗りおくれて、1人でウロウロしてた。
6人グループだから、まだ5人グループにいけばいいのに。
うちのグループも5人しかいないのに、なんで来ないの?
「桜沢〜、こっちきなよ。」
アヤミちゃんがいきなり言った。
「そうだよ〜、うちらまだ5人だし。」
サヤカちゃんが便乗して誘ってる。
私はこの2人が言うなんて思ってなかったから、びっくりした。
カリナちゃんのほうを見たら、とてもおどおどしてて…
いつものカリナちゃんじゃなかった。
「早くこいってのー」
アヤミちゃんがボソッとつぶやいた。
怖かった。
それが聞こえたのか、カリナちゃんは急いで私の隣に座った。
2人がクスっとわらう。
「じゃあ、このプリントに書いた通りに観察して、レポートにまとめてね〜」
先生がプリントを配る。
えっと、最初は花の花粉の採集か…
プリントを読んでいると、隣のカリナちゃんからメモが回って来た。
先生の目を盗んで開いて見る。
《怖い。助けて。》
二言だけ、かかれていた。
きっと、アヤミちゃん達の事だ。
でも、助けてって言われてもなあ…
そういえば、なんでカリナちゃん、嫌われてるんだろ?
どうしてアヤミちゃん達の前だとこんなに大人しくなっちゃうんだろ?
___小学校の時、何があったんだろ…
気付いたら私はそのメモを制服の胸ポケットに入れて、
「先生、気分が悪いので保健室行ってもいいですか?」
といって、カリナちゃんを付添人に教室を出ていた。
バネと役者。<学級 #003終>
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