コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: バネと役者。 ( No.10 )
- 日時: 2015/09/12 13:25
- 名前: miki* (ID: YhMlOecY)
03*入部
#01
「失礼しまーす」
私はアヤミちゃんとサヤカちゃんと3 人で演劇部の部室に入る。 カリナちゃんはあの後、理科室にも教 室にもいなくて……。先生に聞いたら、 体調不良で帰ったって聞いた。 ……悪い事しちゃったな。
「はーい、あ、この前の……どうしたの?」
見学に行った時に優しく話しかけてく れた先輩が、また笑顔で接してきてく れた。
「どうしたの、レイカ」
「あ、うん。この前見学に来てくれた子なんだけど……」
『レイカ先輩』っていうんだ……。
「あ、入部金もってきました。入部…… したいんですが……。」
「私達もです、よろしくおねがいします」
アヤミちゃんがつづけて言う。 そしたら、レイカ先輩は優しく微笑ん で、
「入ってくれるの?!ありがとう!」
綺麗だった。笑顔も、レイカ先輩のな にもかもが輝いて見えた。
そういえば、この前の新入生歓迎会の劇では、ずば抜けて演技うまかったな……。確か……白雪姫の、王妃様。
意地悪な役になりきってた。最初はホ ントにそういう人かと思って、怖いな とか思ってたけど、この笑顔を見る と、全て演技だったんだなって思う。
「すごいねー、一気に3人も。ねえ、 レイカさん。」
「もー、何よ、私は関係ないない。ほら、カホ、ちょっと手伝って。いろいろ書いてもらわないといけないから さ。」
「はいはーい」
カホ先輩って人は、少しクールで、バサバしてるって感じかな。確かこの前の劇では、王子様役してた。とってもカッコ良かった。
「ユウコ、ちょっと職員室行って先生 呼んできてくれる?」
「はいっ、分かりました!レイカ先 輩!」
2年生のユウコ先輩が急いで呼びにい く。 ユウコ先輩は小学校の時、家が近くて よく遊んだ。とっても明るくて、皆の人気者だった。
「じゃあ、ここに名前とクラスと番号 だけ書いてね」
私達は名簿に名前を書いて、少し先輩 たちと話していた。
バネと役者。<入部 #001終>