ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

∇∇∇ーーお父さんーー∇∇∇

「あーつかれた。」
「ホント、つかれたー。ねむいー。」
　６限目の授業が終わって、裕奈と話しながら掃除場所に向う。その時だった。後ろの方から廊下を走る音がしてきた。
「柚月ー！　柚月ってばー！　大変、大変だよー！」
　私は驚いて振り向くと、そこには真奈がいた。１組の学級委員で、優秀な子。
「え……なに？」
「お父さんが……お父さんが……っ」
「はい？」
　何の事かと思った。お父さん？　真奈のお父さんが何だっていうの。
「それが……柚月のお父さんが事故にあったらしいの……。」
「え……？」
　私は頭の中が真っ白になった。お父さんが……事故……？　嘘だよ。お父さんはいつも安全運転だし、いつも周囲に気を使ってるのに……。
「うそ……」
「ほんとよ！　早く病院に行って！　先生が、これを。」
　真奈は先生から預かったっていうお金を私の手に握らせた。
「正門の前にタクシーよんでるって……」
　私は話しているのを途中で抜けて、正門まで駆けた。先生が後ろで私の事を呼んでだけど、無視して走った。