ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

∇∇∇ーー現実ーー∇∇∇

「嫌だ……。嫌だよ……。今朝まであんなに元気だったのに……。嫌だ！　会いたいよ……。お願い……。戻って来て……。」
「柚月……。」
「あああああああああああああ！！」
　私は狭い病室の中で泣き叫んだ。お母さんが、私の背中をさする。
　お父さんは、信号を待っている時に信号を無視した車にぶつかって、意識不明の重体。運ばれて20分後に死亡が確認されたらしい。
　……もっと……もっと早く来る事ができてたら……。
　『ありがとう』が言えた。
　『大好き』が言えた。
　……『さよなら』が言えた。
　それさえ言えなかった……。せめて一言でも伝える事ができたら……。
「柚月、１回帰ろうか。」
　お母さんが泣きながらそういった。私は頷いて家へと帰った。帰り着いた後、疲れていたみたいで、すぐに寝たらしい。