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「白洲美紀さんと、お母様。　今日はわざわざ御越し頂いてスミマセン。」

「いえいえ...。今日の要件と言うのは...??」
いつもと同じトーンの先生の声に、聞き慣れた御母さんの声。

...それなのに、なんなのだろう。
この胸騒ぎは...

「それじゃあ未希ちゃん。　来て貰っちゃったんだけど、一旦病室出て貰ってもいいかな?　お母様だけに話が有るんだよ...」

屈託の無い笑顔。
なんで私にそんな笑顔で、追い出そうとするのだろう。

戸惑いで、その場に硬直してしまう私の肩を、鈴さんが優しく叩いた。
横に居る優姫さんという看護師も、優しく微笑んでいる。


悲しくて...虚しかった。



私が邪魔で話が始まらないのは嫌なので、取りあえず出て病室へ向かった。

途中ですれ違った玲那くんもスルーして...。
また陽翔にもぶつかってしまったが走って行った。

病室に入るなり、近くに寄って来た澪ちゃんも押してベッドに直行してしまった。

最悪だな私...

人にもこの気持ちをぶつけて...。


先生と御母さん。
何を話してるんだろう...。

そう思うと不安でベッドの布団を被って、強く強引に目を瞑った。

【続く】

byてるてる522