コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

第2章 ( No.46 )
日時: 2015/11/05 15:54
名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: hYCoik1d)
参照: http://www.kakiko.cc/mydesign/index.php?mode

〜第2章〜「みんなの事」

ふと頭に蘇る過去の記憶......

「その目でこっち見るなよッ...」
「御前が居るから私達はいつも駄目って思われるんだよッ......」

父親から受けた冷たい目線、大きい手...激しい痛み。
全身がガクガクと震え出して声を上げてしまう。

「うわあぁぁぁぁぁぁ......ッッ!!!!」
頭の中で思っている事を叫びたいのに上手く言葉に出ない。

ずっと寝て居たので少ししわが寄るシーツを剥ぎ取って投げる。
枕も床に叩き付ける......。
フワッと埃が舞う。

騒ぎ......俺の声を聞いた看護師が駆け付けるが、俺はそっちの方へ向かって椅子を投げ付けた。

更にもう一つのパイプ椅子を思い切り窓に叩き付けた。


この病室は俺以外誰も居ない...孤独...独り。


「皆...ッ......居なくなって......。」
息が切れるが思っている事が少しずつ口から出る。

窓ガラスの破片がベッドの上に飛び散る。


「陽翔ちゃん...、もうそれ以上は駄目ッ!!」
顔を青くし、酷く驚いている看護師......

ゆっくりとこっちへ近付いてくる。


後ずさりをするとベッドにぶつかって大きくよろめき、窓の破片が飛び散る所に手を付く。

サクッをこうも手は簡単に切れてしまう。


傷口の周りが少しずつ赤く腫れあがり、やがて血が流れる。

指先を伝って床へ垂れる。


主治医も慌ててこっちへ入り、俺の肩に強く手を置く。
その真剣な瞳の黒目に自分の荒ぶれた顔が映る。

我に返って、床に座り込む。


「......陽翔ちゃん、御免ね。」
顔を青くしていた看護師が背中をさする。

手の傷の痛みよりも......



ずっと重い思い。

誰にも分かって貰え無い痛み。
でも少しずつ......ゆっくりと。

その痛みを分かち合えれば良いと思う。


目から涙が毀れた...

───...It is to be understood......───

【続く】

第2章突入です!!
一旦、未希は休憩して貰い脇だけど重要なキャラクター、つまりはオリキャラMaineの章で書き進めたいと思います。

性格等は私なりの解釈で書いて居ます。


あまりにも思って居た者と大きく違いましたら気軽に言って下さい。
......修正します<(_ _)>

それから、小説内の〝...〟を今回から〝......〟にしたいと思います。


byてるてる522