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Ⅷ

......なんでこう、急に前触れも無く動かなくなるんだろう。誰かに縛られたみたいにさ。

「桃ちゃん、大丈夫??」
最近はずっと無かったのに急に体が動かなくなった。
自分だって体悪い癖に人の心配ばっかり......でもそういう未希ちゃんの事が大好きだった。

「まただよ...なんかもう嫌だな。」
ベッドに寝てる私の顔を覗き込んで来た未希ちゃんに対して、素っ気なく布団で顔を覆い隠す。

「また直ぐ退院出来るって!!」
明るく振舞う未希ちゃんに余計心がズキンと痛む。

「それでもさ、どうせ直ぐ此処に来る事になるんだよ!?」
声が荒れる。自分でも管理できなくなって来る。

「用が無いならあっち行ってよ......」
背を向けて布団を掛け直した。

「御免ね...」
悪くないのに未希ちゃんは謝る。
横目で見ると未希ちゃんは自分のベッドに戻って居た...自分で言ったのに何処か寂しさを感じた。


少しだけ動かなかった体が元に戻って来る。


裏表の性格に動かなくなる体にムカついて自分勝手に人を傷つける自分に嫌気が指す。




数日後......
いつもの事なのに私は未希ちゃんよりも早く退院するのが心残りだった。

「また御見舞い来てね!」
私がその事を伝える度に未希ちゃんはそう言う。


きっと何処かで色々な思いを溜めて居るのかもしれないけど...
今度私にも話して欲しいな...なんて思ってしまう。


少しずつ日も短くなって来て辺りは夕焼けが広がって居ました。
10月にそろそろ入りそうだな......

【続く】

白洲桃茄ちゃん。
二重人格をどう上手く使うか凄く悩ましかったキャラクターです。

キャラ崩壊してないと良いなぁ。

また第2章が終わっても登場予定あります!!
他のキャラにも出て貰わなくては(任務

byてるてる522