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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 金色の魔女とオオカミ ( No.15 )
- 日時: 2015/10/04 20:05
- 名前: ぱすてる∞ (ID: Q.pGZPl6)
#7 キョーダイ
「…は?」
衝撃的すぎて、言葉がでてこない。
しばらく、まともにしゃべれないまま沈黙が続いた。リリーはにこにこしていたが。
「…かぞ…、なに?」
自分の聞き間違いだと判断。
「家族。毎日笑って、いーっぱいおしゃべりして。わたし、あなたのお姉ちゃんになるわ。決めた」
「は、はあぁ!?んな、いきなり…!今日会った相手だぞ!?危険かもしれねぇじゃねぇか!」
「ん、時間ならこれからゆっくり積み重ねなれるし、それにね、わたしウルフが危険だなんて思ってないから。別に、ウルフはわたしの事危険だと思っててもいいよ?」
あんぐり、と口を開ける。この、少女は。何者なのか。
「いやいや、おかしいだろ。オレは認めねぇよ。家族なんて…いらねぇんだ」
「よしよし、良い子良い子。ーーこれからは、お姉ちゃんが守ってあげる」
「認めてねぇし、これからも守られるつもりはねぇ!」
「よしよし」
「きけよ!!!」
このとき、本人は気づかなかったけど、実はウルフは安心していた。
これからはもう独りじゃないのだと。
寂しい想いも、悲しい想いも全部、この少女が守ってくれるのだと。
その通り、ウルフはそんな思いはしなくなる。
ーー リリーが殺される、その日までは。
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