コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 堕天のナイフ【ロールプレイングハロウィン】 ( No.16 )
- 日時: 2015/11/04 02:17
- 名前: ゴマなし ◆mn1xAu8J/2 (ID: j553wc0m)
【昨日見た誠二の夢】
夢は実際の体験や経験を元にして作られると言われている。それが混合するために時には奇怪な夢になる事も多々ある。
実は俺は夢を見る事はあまり無いのだが、たまたま昨夜見た夢がある。それは、
「誠二、お前女装の趣味があるってマジか?」
「人違いだ。世の中には同姓同名なんか5人くらいはいる。その趣味を持ってるのは別の青木誠二だ。俺じゃねえ」
「馬鹿言うな、ちゃんと青髪で仏頂面で頭悪そうだったぞ」
「…青髪で仏頂面で頭悪い青木誠二なんか世界に8人くらいいる。ちなみに俺は頭がいい誠二だ、人違いだ」
「…混乱で計算おかしくなってるぞ、頭の良い誠二よ」
「……そもそもなんだよその夢は!! もっとマシな夢みろよくだらねえ!!」
誠二は憤慨するがそう言われても俺は困る。夢のせいだ。俺のせいではない。
「誠二、本当にないんだな、女装趣味」
「当たり前だ。あってたまるか。女装するぐらいなら大事なもん切って女性になるわ」
「ふむ…」
「ねぇ、青木くん、聞きたいことがあって…」
今度は神妙な顔で白雪が尋ねた。
「…なんだよ?」
「青木くんって……実は子持ちって本当?」
「ああ、名前は誠二郎って言ってな、今年で3歳になる……ってちげぇーよ!! 」
「えっ、違うの!?」
「なんだよ子持ちって! なんだよ誠二郎って! 出来ちゃってねぇよ! まだ童貞だよチキショー!」
「私そこまで聞いてないよね青木くん!? ってキャー!?」
「ちくしょー、童貞を苛めやがって、孕ますぞ、孕ましちゃうぞ、孕ませてくださいゲボハッ!!!」
突如、青木誠二に理不尽な飛び膝蹴りが襲った。痛そうだ。青木誠二可哀想!
「すまない誠二、膝が笑った」
「ゲボッ、何が『痛そうだ。青木誠二可哀想!』だ! テメェのせいだろうが! しかも膝が笑うって使い方ちげぇだろがッ、辞書もってこいっッ!!!」
「誠二の名誉のためだ、膝は惜しまない」
「俺の身体を思うなら惜しんでくれっ!」
「ねぇ青木、聞きたい事がある」
今度は桐谷が難しげな表情で口を開いた。誠二は何か嫌な予感を悟ったが、同時に覚悟を決めたようだった。落ち着いた笑みを見せる。
「……オッケーオッケー。いいぜ、来いよ桐谷。今の俺は女装趣味で子持ちの男だ。そう大した事では驚かないしツッコんでやらねぇぞ? その覚悟は出来てんな?」
「…? 女装趣味で子持ちなのか青木? その時点で僕がツッコミを入れたいぐらいだけどまぁいいや、それでさ、今朝の夢の事で聞きたいんだけどさ、」
「おう、夢の俺がどうしたって?」
「…後1年後くらいに消費税率が50%くらいに引き上げされるって本当かい? だとしたら日本は、」
「それは誠二の夢じゃなくて、政治の夢だあああああああ!!!」
せいじ違いだった。