コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 堕天のナイフ【動物に例えるなら?】 ( No.20 )
- 日時: 2015/11/06 01:29
- 名前: ゴマなし ◆mn1xAu8J/2 (ID: j553wc0m)
【どっちかと聞かれても。】
「黒崎、お菓子にきのこ派? たけのこ派?」
あなたはこの質問に対してどう考えるだろうか。冷静に考えて欲しい。お菓子にキノコとたけのこの二択。
……お菓子にキノコとたけのこだぞ?
…………お菓子にキノコとたけのこ??
「俺はどっちも嫌だ」
「ええっ!? なんで、嫌いなの!?」
「嫌いではないが明らかに食べるタイミングを間違えてる」
「逆におやつ時以外にいつ食べるのさ!?」
「なんだよ騒がしい野郎だな」
そこに欠伸をしながら眠そうにした誠二がやってくる。コイツ、さっきの時間爆睡してたなと分かるほど寝癖が付いてる。
「ねぇ青木、君はきのこ派、たけのこ派?」
「きのこ派」
「だよね、やっぱチョコは分離派だよねー」
「分離してるからこそ分かる味わいがあるからな」
俺は聞き逃してやらなかった。チョコを…分離…?? そもそもきのこにチョコなんて付けるのか…?!
「おい待て誠二今なんて言った?」
「…なんだよ騒がしい野郎だな」
「セリフ遡りすぎだろ」
「おいまて誠二今なんて言った」
「それ俺のセリフだろうが、間を取れバカ誠二が」
「えっとなんつったっけ、チョコが……」
「私はチョコ混合派だからたけのこ派だよっ!!」
白雪が誠二とは対照的に元気一杯に主張してくる。
…ややこしくなってきたぞ。なんでチョコを混合させるとたけのこ派になるんだ。チョコ付けるのがまず前提として可笑しい、はずだ。
「おっ、愛花はたけのこ派かー。これはきのこたけのこ戦争開幕だね」
「ふっふっふー。30年以上続く伝統的戦争だからねっ、負けられないよっ」
伝統的戦争どころかそんな食料の奪い合いの戦争なんぞ勃発したことすら聞いたこと無いぞ。つまり俺が知らない日本での内戦ということか?
…そんなに日本が食料難に陥ったことがあったか?
「ところで黒崎くんはどっちなの?」
「そうだよ、さっきタイミングの話とかは聞いたけど、好みはどっちなのさ?」
正直馴染みがあるのはきのこだ。何度かサバイバル生活中にお世話になったことがある。だが、
「……強いていうならたけのこだな」
「やったぁ♪」
「なんだよ、理由はやっぱりチョコ混合がさいつよ、とかか?」
「チョコ? さっきから何を言ってるかサッパリだが、」
「……サッパリだが?」
「きのこには高確率で毒の心配がある。素人は食べるべきじゃない」
「「ふぁ!?!?」」
この後、青木と桐谷が「具合悪くなってきたかも…」と急に弱弱しくなり、白雪は勝ち誇った表情をしていたが、俺は相変わらず状況がよくわからなかった。