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第一話



「ふわぁ……」

綺麗なカーテンから眩しい朝日が覗き……可愛い柄の布団から身を起こす……というのが日常だったらいいんだけどね。

実際は、カーテンなんて黄緑一色。朝日なんて眩しすぎ。可愛い柄の布団……じゃなくてただの黄緑と白の水玉模様。

大きなあくびをして、ゆっくり身を起こす

時計を見ると、針は七時半を指している。

今日が平日ならもう遅刻なのだが……今日は土曜日。
部活もなければ学校もない。

……さて、今日は何しようか

……いや、一つ。することが。

忘れそうだっけど、明日は一応ハロウィンの日。

まぁ仮装して都会を歩いたりはしないけどね。

することと言えば、ただ１つ

友達にお菓子をあげること……うん、ただそれだけ。

渡すって言っても学校の友達じゃなくて近所に住んでる別の学校の子とかだけどね。

……さて、作りますか……!
◇
今日は朝早く家族は全員出掛けているため、一階はとても静かだった。

最初に、洗面所に行ってみるけどやっぱり寒い。

でも動きづらいのでモコモコのパジャマを脱いで、汚れてもいい部屋着に着替える

着替えたあとはキッチンへ向かい、材料を準備する。

薄力粉、卵、牛乳、その他もろもろ……

調理器具も準備して、最初はバターを溶かすために、耐熱の容器にバター40gramと牛乳25ミリリットルを入れる。

電子レンジで、1分。

できたあとは、お皿が暑いのでミトンを準備しておく。

「ふぅ……」

1分たった。

小さくため息をついて、電子レンジを開けた