コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 樹海のエアガール【まあまあ長編】 ( No.1 )
日時: 2015/11/07 23:17
名前: シロマルJr. (ID: TM1He8zT)

•プロローグ 〜メンドくさい事〜

メンドくさい。
そう思う事は、人間誰しも必ず一度はあるはず。それはつまり、仕事、学校、家庭、日常生活などで起こる一つの感情だと思う。
私はそんな感情が大嫌いなのだ。
何故かって?それは、そのメンドくさい事が自分に関わって欲しくないからに決まってんじゃん。だって目立ちたくないし。
私がリビングでぼんやりしていると突然、テレビから軽快な音楽が流れ出し、それとほぼ同時に、若い女性キャスターの声が聞こえてきた。どうやらニュース番組が始まったらしい。
「こんばんは。時刻は午後10時になりました。ニュースをお伝え致します。」
ーー10時?もうそんな時間かぁ。
女性キャスターは続けて言った。
「本日未明、東京都新宿近くのとある広場で、4,5人の男性が広場の隅で、一人の男性に暴行を加えていたと通報がありました。目撃した女性によると・・・」
私は、そのニュースを右から左へと聞き流していた。新宿はここから近いが、私が狙われる確率は極めて低い。だから私には関係ない。
「嫌だわ。ここの広場ってうちの近所じゃない。」
「最近何かと物騒だから、気を付けないとな。」
ママとパパがそんなことを言う。二人とも大げさだなあ。どうせ自分が狙われる事はないんだから大丈夫だって。むしろあったら困るし。
「じゃあ、私は寝るから。おやすみー。」
二人は私に軽く「おやすみ。」と一言。私は自分の部屋に向かった。
話を戻すが、どんなに注意していても、メンドくさい事は無くならない。メンドいメンドい言っていても、この世から嫌な事が無くなるわけじゃない。むしろ増える一方だ。

人生なんて、アテにしない方が良い。

そんなことを考えた時、窓の外で何か小さいものがカサっと動いた気がした。が、気のせいだろうと信じて、私はすぐにベッドに入った。