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Re: 樹海のエアガール【まあまあ長編】 ( No.3 )
日時: 2015/11/11 22:17
名前: シロマルJr. (ID: TM1He8zT)

2.行方不明

気がつくと私は、自分の部屋にいた。
どうやら、あれから気を失ってしまっていたらしい。どういう状況だったんだっけ。
そうそう、私は屋上にいて、私の唯一の友達の凛花と話をして別れた後に、確かソラマメみたいな奴と会って、それからだと思う。そしてあいつは、
ーーやあ、元気?確かにそう言ったんだ。
あいつはなんだったんだろう。不思議な出来事だったけど、あいつは今ここにはいない。
ーー夢でも見ていたんだろうか?
うん、絶対そうだ。むしろ夢であってほしい。だって夢じゃないとおかしい。あれはどう見てもソラマメの化け物みたいな奴だったし・・・
「化け物じゃないよ!私はもっと可愛いよ!」
あ、ごめんごめん。確かにもう少し可愛かった気がした・・・え!?
・・・幻聴だろうか?あの時と全く同じ声が聞こえた気がしたんだけど。すると、
「おっマナミ、起きたか!良かった良かった」
目の前には、あの時と全く一緒のソラマメがいた。何か満足そうにこっち見てるし。
ーー夢であって欲しかった・・・。
「あっマナミ、起きたの?良かった心配したのよ?このソラマナちゃんが、あんたが学校で急に倒れたって言うから、ママ血相変えて学校行ったら、この子と凛花ちゃんがあんたを運んでくれて、助かったわ〜」
ソラマナ?ソラマメの名前だろうか?何でママはこの状況をすんなり受け入れているんだろう?凛花が私を運んだとママは言ったが、戻って来ていたのだろうか?私の頭に"?,,がたくさんついた。
落ち着け、落ち着け私。まず状況をしっかり把握しよう。それから数分間考えた結果、次の結論に至った。
1.私は学校の屋上にいた。
2.凛花と会って、少し話をした。
3.帰ろうとした時、ソラマナとかいうソラマメと出会った。
4.現在に至る。
という流れだった気がしないでもない。とりあえず、まずしっかり凛花にお礼をしなきゃね。まったく、これじゃ空気でもなんでもないじゃん・・・。
「あ、そうだ。さっきテレビでやってたけど、昨日新宿近くで高校生が2、3人行方不明になったんだって。大丈夫だと思うけど。あんたも気をつけてね」
ママが心配そうに言った。やれやれ、また新宿か。最近事件多いなぁ・・・。まぁ、私には関係無いけど。
「行ってきまーす」
私は少々足早に家を出た。

どうでもいいけどあのソラマメ、私のツイッターのアイコンのキャラに似てる気がしたなぁ。本当にどうでもいい話だけど、私はキャラクター作りが趣味だ。なぜそんなことを趣味にしてるかというと、別に学校のイメキャラを作ろうとしてるわけでも、人形を作ってそいつに思いきり八つ当たりしようかなと考えてるわけでも、ふ◯っしーを越えるキャラを作り、膝まづかせてやろうと考えてるわけでもない。本当にただの趣味なのだ。
読みづらかった?ごめんね。でもこうしないと伝わらないと思ったから(笑)

7月16日 木曜日

学校に着くと、私は真っ先に凛花の所へ向かった。
「凛花、昨日はありがとう。助かったよ」
「あ、マナミちゃん。元気そうで良かったよ。実は昨日、あそこに忘れ物しちゃって取りに戻ったら、マナミちゃんが倒れてるんだもん。心配しちゃったよ」やっぱりあの時戻ってきてたみたい。彼女には感謝しないとね。
「で、ソラマナちゃんと一緒にあなたを下に運んだんだけど、さすがに二人じゃ、あ、一人と一粒か。それじゃ無理かと思ったけど、ソラマナちゃんが意外と力持ちで助かったよ」
彼女の行動力には本当に頭が下がる。そう思っていると、
「そうだよ。私こう見えても力持ちなんだ〜!マナミ、私に感謝してよね!」
ワンピースのポケットには、いつ入ったのかソラマナが入っていた。
ーーなんでいるの・・・?
私の気持ちを表情から読み取ったのか、ソラマナが続けて言った。
「大丈夫。なるべく静かにしてるから。目立たないと思うし」
いやそういう問題じゃないから。私が迷惑なんだけど。
「みんなおはよう、HR始まるから席ついてー」
森山がまた眠そうな顔で教室に来た。途端、ソラマナがポケットに引っ込んだ。ていうか、毎度毎度会うたびに眠そうなんだけど。ちゃんと寝てるんだろうか?
えー・・・、今日のニュース見たと思うが、新宿で高校生が行方不明になったという話がありました。ここの学校ではないと信じたいですが、みんなくれぐれも注意するようにー」
なんだろう。すごくデジャブ感があるような・・・。まあ私には関係無いけど。このセリフ何度目だ。
「はいはい、授業始まるぞ。準備しろよー」
これも聞いたことある。そして隣の茂流がうつむいているのも昨日見た。でもそれだけは、昨日と何かが違う気がした。私には(周りにはどう思えていたのか知らないが)、彼が何かに怯えているように見えた気がした。
ーーやっぱり、何かあったんだろうか?
少しだけ気になったが、メンドくさかったのでスルーした。
そして、今日もいつもと変わらぬ1日が始まった。