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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの恋を七色に。 ( No.11 )
- 日時: 2015/11/09 00:29
- 名前: 向日葵 ◆.AJPkz4dwk (ID: mvHHqCHZ)
#04 可愛い友人さん
私、理人、双葉の3人は揃ってC組へと足を運ばせて行く。全く、全員揃って同じクラスだなんて本当に驚きである。
教室に近付いてくると、理人はわざと私と双葉より歩くペースを下げる。これは毎日のことで、私と双葉がクラスの女子に目を付けられない為。
理人は私達に「先行ってろよ」と口パクでそう伝えると、更にペースを落とす。
私と双葉はそれぞれ左手でOKを作ると、ふたりで教室へと向かって行った。
3階にある、C組の教室。
その扉に手を掛け開くと、私と双葉は入る。
あちこちから飛んで来る挨拶を適当に返しながら、私は窓際の席へ行った。
そこは私の席で、今の季節は陽が丁度当たって気持ち良いし、何より隣の席が誰もいないという最高の場所なのだ。
因みに私の前の席が双葉である。
今のまま、席替えをしたくないものだ。
私は席に着くと、教科書やノートやらの角を、机でトントンと整えた。
それからさっと机のなかにしまい込むと、制服のポケットからイヤホンを取り出す。
青色をしたイヤホンを耳にセットしようとした、その瞬間に——
「ふたりとも、おっは!」
高めのふわふわした、可愛らしい声が耳に滑り込んできた。イヤホンをセットしようとした、私の手の動きが止まる。
声の主が誰かなんて、確認しなくても分かる。このクラスで、一番可愛い声だから。
肩下までの茶髪を、緩い三つ編みにして。
小柄な身体がとても可愛らしい、彼女は。
「今日も可愛いね、城峰 雨依ちゃん」
「ベリーベリーキュートだよ、ほんと」
——城峰 雨依ちゃん。
超絶キュートな、だけどドSな私の友人。
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