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Re: 約束の剣〜デスゲーム〜 ( No.5 )
日時: 2015/11/23 16:36
名前: アウリン ◆gWIcbWj4io (ID: L3qeerbj)


第一章  イベント1は奇跡?


〜3〜

 どれだけモンスターいるんだ。
 うじゃうじゃ、うじゃうじゃ。気持ち悪いくらいたくさんいる。
 おかげでかなり慣れた。今は私自身がレベル8で、武器、防具もレベル8だ。

 モンスターを倒したらアイテムが手に入る事があり、シェルも手に入る。
 武器や防具の強化には必ずシェルがいる。キャラクター、つまり私自身のレベルが上がれば装備もレベルアップできるが、今は私がレベル8なので装備もレベル8が限界。

 更に、この戦闘の間に、いくつかの<スキル習得の書>を貰った。
 何の書なのかは書かれていないし、ダブる事がよくある。まあ、ダブった分は売るから良いんだけど。お金大好き!

 えー、今のところ、<結界>や<ヒール>に、なんと<魔力増加>、さらに今ソロである私には関係ないが、味方のHPの回復をする<エリアヒール>などの回復系補助魔法。
 さらに、攻撃魔法である「何とかボール」は火、水を習得。スマッシャーは水、カッターは風、など、他にもいろいろあるが主にこれらを使っている。

 そして今手に入れたのが<無咏唱の書>。何故かこれだけはきちんと何の書なのか書いてあった。
 早速モンスターが出てきたので咏唱せずにイメージだけで魔法を放つ。
 思ったよりも早い。

 魔術師は呪文を唱える間が一番危険だ、と、私の好きなキャラクター、あの女戦士が言っていた。このスキルがあればイメージ通りに魔法を使えるのか。
 イメージ通りという言葉から、ふと、その女戦士の使っていた魔法剣を思い浮かべる。

 そう言えば、魔法剣って存在するのだろうか。
 これは見たところ普通の剣だ。
 普通の剣に魔法をかけると、失敗して壊す可能性がある。これは町に戻って武器おじさんに聞いてみよう。

 私はおとなしく元来た道を戻り、早速おじさんに聞きに行く事にする。
 すると3人のハンター———つまりは冒険者———がバカでかいスライムと対峙していた。

 腕輪を確認。今まで出会った事がなかったから気付かなかったけれど、モンスターと同様、ハンターたちもレベル、HP、MPが見えるようになっているようだ。

 私は自分のHPやMPを確認。魔力増加スキルを早いうちに手に入れたので、さほど魔力は減っていない。

「大丈夫?」

スライムの後ろから声をかける。

「っ!あなたは?」
「今行くから待ってて!」

 許可はもらっていないが、明らかに苦戦しているし、よく考えればここは結構森の奥だ。モンスターが手ごわくなっているのは確か。
 それなのにあのハンターたちのレベルは3なのだ。無謀にもほどがある。

 3人のハンターのHPはもう半分をきっている。
 対して、ビッグスライム———欄に書いてあった。そのまんまの名前だ。……手抜きなのか?———は残り6割。僅差だが、ハンターたちが負けるだろう。

「はぁぁっ!!」

 攻撃がどこまで行くかを知るために二刀流で斬りつけ、離れ際に魔法攻撃を仕掛ける。触手は斬るか避けるか。ブーツに回避の石とかいう名前の物をあるだけ合成したので回避がしやすい。今のところほとんど攻撃が当たっていない。当たっていたのは合成する前、自力で回避していた時の事である。

 おお、気付いたらモンスターのHPがどんどん削れているぞ!なかなか気持ちがいいものだ。
 モンスターのHPはモンスターの上に名前と共に表示される。モンスターからは逃げる事もできると言うのが判明済みだ。木とかに隠れながら行けばいい。
 ビッグスライムの残りHPはあと少し。

「フィナーレ!!」

 とうとう光の粒子となってモンスターが消えた。
 いけない。
 今までお遊びで言っていた決め台詞が……。
 完全に中二病だ……。
 まあ、14歳だしね?
 格好良く決めたいじゃないか、最後くらい。

「すっご」
「……いろんな意味で」
「あはは……」

 三人の感想がとても微妙なものだったが、まあそれは聞かなかった事にして。

「さて、皆怪我は無い?」

 そう言えば怪我とかはゲームだから特にないんだっけ。

「あれ、HPが回復してる」
「MPも」
「いつの間に……」

 三人が横に手を振り、ゲージが満タンになっているのを確認する。
 一応のため、私は一番最初に三人のゲージを回復させておいた。

 うん、自分のゲージは見えないんだよね。
 私の場合はそんなことしなくても、言ってしまえば戦闘中でも腕輪を確認するだけだから楽っちゃ楽だ。ちなみに腕輪は、簡単に言うとデジタル時計みたいな仕様になっている。表示は上の欄がHP、下の欄がMPだ。

「ここにいたらモンスターがまた来るだろうし、町に戻ろうか」
「え、はい!」

 何故か好かれているような気がするのは、きっと気のせいだ。

「最初に聞きたいんだけど、ここ(ゲーム)にはどうやってきた?」
「私は普通にインしました」
「私も」
「私もです。ちなみに、私たちはリアルでも知り合いで。クラスメイトなんです」

 そっか〜。
 何故あんなに森の深くに来ていたのかは大方想像がつく。
 三人で共にゲームを進めていたら、ソロでやるよりは速く進む。それで、調子に乗って奥まで入ってきたら思いのほか強い奴が出てきたってところか。

「でも、珍しいですよね」
「だよねー、なんかインターネットゲームみたいな」
「普通は一人だもんね」

 ゲームの知識が悲しいほどない私には何も言う事は無い。

「あなたはどうやって入ったんですか?」
「私はよくわかんない。夜寝てたら、クエストボードの前に」
「……クエストボード?斡旋所の?」
「広場のだけど……。あれ、無かったっけ?」

 私と他の人ではそもそも何かが違うのか?初期設定とか。
 とりあえず私はゲームの知識がありそうな三人に単刀直入に聞いた。

「ログアウトの仕方とか、わかる?」
「ああ……」
「それ、ですけどね……」

 三人が俯く。
 ん?どうかしたのだろうか?

 私は三人に引っ張られて、クエストボードがあった場所に戻ってきた。


[このゲームは、すでにログアウトが不能となりました。
このゲームをログアウトするには、ログアウトを阻害している魔王を封印してください]


「これ、どういう事?」

 設定的にもおかしい。魔王はゲームの外にも干渉できる凄腕なのか!?
 そして。
 さらに続いた分に私は昏倒した。


[なお、ゲーム内での死は、現実での死と直結します。
ストーリーに必要不可欠なプレイヤー、NPCなどは再び生き返る事が出来ます。
では、ゲーム「ファンタジーストーリー・クエスト」を、お楽しみください———]


———


 こんにちわー、アウリンです。ようやくそれっぽくなってきましたね♪
 題名にある通り、デスゲームです。よくあるデスゲームものです。

 私が好きな小説のタイプがチートもので、おそらくこれも主人公チート&ご都合主義で進んでいくと思われます。というか、そうなってます。
 苦手な方はすみません……。

 次は<第一章  イベント1は奇跡?>の最終話になります。と言いましても、物語的な発展は一切ない、掲示板型の会話になります。主人公が参加する予定は今のところありません。

 物語で何か要望がありましたら、そちらのほうもコメントお願いします。