コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: T.A.B.O.O ~僕と君は永遠を誓えない~ ( No.23 )
- 日時: 2016/01/06 21:02
- 名前: 逢逶 (ID: mvR3Twya)
episode4
title キラキラ
最近誠は私と目を合わせようとしない。
なにかやましいことでもあるのだろうか。
仕事に向かう誠の背中を見送る。
一人の家でできることと言えば家事くらいで、余計な感情を吹き飛ばすように集中した。
気がつけばお昼時。
お腹が空いているわけでもないからいつもお昼は食べない。
汗もかいてきたし少し休もう。
ソファーに座ってテレビの電源を入れた。
あ、Streamだ。
いつかのバラエティー番組の再放送。
司会者は昨年芸能界を電撃引退して世間を騒がせた…誰だっけ?
ゲストは今より少しだけ若いStream。
『まずは、丸裸クエスチョン!』
司会者のタイトルコールで、観覧のお客さんは拍手をする。
Streamも楽しそう。
丸裸クエスチョンは視聴者から受け取った質問に答えるというコーナーらしい。
『では一つ目の質問です。メンバーと付き合うなら誰と付き合いますか?』
『うわー、難しい〜』
と、頭を抱える影山さん。
『これ真剣に答えなきゃダメだからね?』
一方、有明さんは楽しそう。
『俺決まった!』
一番最初に決まったのは笠間さん。
そのあとは有明さん、影山さん、時田さん、成瀬さんの順で決まった。
私はすっかり番組に夢中になっている。
答えを予想しながら前のめりで言葉を待つ。
『じゃあ、笠間さんからね』
『俺は努と付き合いたいです』
へぇ、意外。
正反対って感じの二人なのに。
『なんでなんで?』
『すごい甘えん坊なんですよ。それが可愛いですね』
『気持ち悪いわ笑』
すかさず時田さんがつっこむ。
「あははっ」
え、今…。
久しぶりに声を出して笑った…。
私って笑えるんだ。
なんだか嬉しくてまたテレビに目を向ける。
『次は有明さん』
『はい。俺は秀と付き合いたいです』
なんかわかるかも。
『どうして?』
『俺ゆるゆるなんですよ、プライベートが。秀はきっちりしてるので任せられるかなと思いました』
うんうん。
そんな感じがする。
『次は影山さん』
『はい。俺は陽と付き合いたいです』
へぇ。
これまた意外。
『ほうほう』
『記念日とかを大切にしてくれそうですね』
優しいもんね、笠間さん。
『次は時田さん』
『はい。俺も陽と付き合いたいです』
モテるなぁ、陽さん。
時田さんも選んだってことは、両想い?
『どうして?』
『明るくていいですよね』
うんうん。
『次は成瀬さん』
私はどきりとして、うつむいた。
別にそこに成瀬さんがいるわけでもないのに。
『俺は努と付き合いたいです』
『それはどうして?』
『好きだって言ってくれそうだからですね』
え?
あまりにも真剣な表情の成瀬さんがおかしくて。
「あはははっ」
笑いが止まらなかった。
最高にキラキラしていた昼下がり。