コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 魔法が使える世界 ( No.2 )
- 日時: 2015/12/06 19:13
- 名前: 胡桃 ◆/GgRTOxpqo (ID: 2bESk3K2)
「ねぇ、何か変な声しない?」
と、意味不明な言葉が、由美の口から出て来たのだ。菜々子は、幽霊等は、一切信じない。そんな事を言った由美は、少し可笑しいと思い、菜々子は気のせいだと言い返した。
「変な声?気のせいだと思うけど・・・」
そう菜々子が言うと、由美は「そっか。そうだよね・・・」と、少し安心した顔で菜々子に言った。と、その直後、部屋のどこからか、由美の言った通り、変な声が聞こえたのだ。
「こっ・・来て・・・お願い・・・」
と言う奇妙な声を、菜々子と由美は、全部耳に聞き入れてしまった。「こっち来て・・・お願い・・・」と言っているのだろう。驚いた二人は、その事を言った。そして、由美が変な声にこう言い返した。
「私は、行きませーん!・・・と言うか、貴方は誰?」
そう由美が大きな声で言うと「そ・・・なら、その女の子・・・をこっちに・・・持ってくる・・・よ。」と言う声が聞こえた。その時、菜々子の下に、穴が空き、吸い込まれてしまったのだ。菜々子は、驚いた顔をし、悲鳴を上げてしまった。由美は青い顔をしながら、さっきよりも大きな声で叫んでしまった。
【菜々子!ちょっと!菜々子ー!】
由美が大きな声を上げた時には、もう遅かった。穴は消え、菜々子は穴に消えてしまったのだ。由美は、一人残された部屋で、パニックになり、気絶してしまったのだ。そして、菜々子は穴から落ち、今度は川にバシャンッ!と水の音を立て、川の中に落ちてしまったのだ。菜々子は、泳ぎも得意だったからか、すぐ地上に上がれた。だが、服やスカートは、全部濡れてしまっていた。
「うわぁ・・・びしょ濡れ・・・って!ここは、どこなの?」
回りを見渡すと、とんがった様な帽子を被った人々が沢山居た。その人々は、びしょ濡れになった菜々子の事何て、見向きもしなかった。知らない人なのだから、それもそうだろう。と、思ったが、どうしてこんな所に来てしまったのか考えた。すると、向こうから、菜々子の事を呼ぶ声が聞こえた。人が沢山居たせいか、よく見えなかった。見てみると、赤い猫の様な妖精が菜々子の事を呼んでいたのだった。
「菜々子さーん!菜々子さんは居ませんかティナナー!」