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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: もう一度、青空を。 ( No.17 )
- 日時: 2016/07/10 18:26
- 名前: あき朱音 (ID: 4xvA3DEa)
- 参照: 二人の話に。
その淡い金色の髪は、とても見慣れたものだった。
いつも変なところから現れては、少し助言をして立ち去るその姿。
真っ白なシャツの袖は暑そうに捲られていて、少し意識させられ。
すらりと引き締まった足は、黒いタイツでしっかりとガードさせられていて。
目を惹くカラフルなスニーカーが、僕の視界を横切っていく。
刹那。
「コロちゃん……!?」
にやりと笑みを浮かべた彼女は、二人の間へと割り込んでいってしまう。
慌てて止めようとするも、コロちゃんはもう輪の中だった。
じんわりと、店内を湿気が濡らしていくような感覚。
呆けている僕を、ホシが引っ張っていた。
「やぁ、お二人さん。この二人でお茶なんて、珍しいな」
先ほどまで走ってきていたことなんて、素知らぬ顔で。
汗一つかかない爽やかな笑顔で、コロちゃんは二人に話し掛けた。
「あ、あはは。そうだね……コロ……ちゃん? はどうして此処に?」
唯でさえテスト期間なのに、と真面目なソラは告げる。
それに対して、ユウちゃんは微動だにせず俯いている。
コロちゃんに挨拶することもなく、冷めた目をティーカップに向けている。
「うーん、さっきまでは勉強していたのだがね。
ちょっと息抜きさ」
ぐぅぅ、と大きな伸びをする。
そしてあろうことか、彼女は。
二人の間に一つ残った、椅子に座った。
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