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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: もう一度、青空を。 ( No.4 )
- 日時: 2016/01/02 15:18
- 名前: あき朱音 (ID: 4xvA3DEa)
- 参照: 蒼空のこころ。
「じゃあ、またあとでね、蒼空! 今日は頑張れっ」
「うん。じゃあね……がんばる!」
そんな風に手を振って、友人とお昼ご飯を食べて教室に戻ってくるとき。
微かにだけど、あったかい声がする。
いつもの、あの安心できる声。
その声につられて、お弁当箱を持っているのを忘れて歩くと、
「ありがとう!」
そんなことを言っている、ソラくんが見えた。
誰かと話してるのかな……?
もしかして、あれは_____ユウちゃん?
姿を認識した瞬間、私の背筋が硬くなるのを感じた。
だって、ユウちゃんは……
彼の、ストーカー………。
いや、違う。きっとただ話してるだけで、私には何の関係も……。
ちくり。
小さく、胸が痛んだ。
締め付けられるような、淡い痛み。
な、なんだろう……。
それに私、お誕生日まだ、祝えてないなぁ……。
悲しくなって、先を越されたような気がして、私は教室に逃げ込んだ。
何が先を越されただ、私のバカ。
自分から渡さなかった、自己責任だ。
帰り道、頑張ろう。
私は小さく呟くと、自席についた。
五時限目開始まで、あと10分。
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