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Re: 名無しの悪魔 ( No.1 )
日時: 2015/12/10 20:04
名前: 無名 (ID: dDPEYPay)

《prologue》

ゴクリ、と喉を鳴らした。足元は一歩踏み出せば空を舞う。ぎゅっと目を瞑った。目を瞑っているというのに、瞼の裏はオレンジ色なのは、それだけ天気のよい散歩日和と言うことだろう。

あと一歩、あと一歩踏み出せばこの苦しみから解放される。

頑張った。絶対、絶対負けないと、ただただ一人で戦ってきた。それでも、いじめのあとに表示される検索予測、“自殺”の文字に、私は流された。

死ねば、頬を撫でるこの風を感じることも、考えることすらも、できなくなる。それはとても尊きことを失う行為だけど、同時に苦しみも感じなくなるなら、私は“死”を選ぶ。

私がこの世でする最期の呼吸であろう、息を深く深く吸い込んだ。そして、足を踏み出し_____________________