コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

序章 ( No.1 )
日時: 2015/12/22 07:53
名前: 懐み (ID: u5fsDmis)

ほんとうに困ったとき、
「助けて!」と腹の底から叫べば、必ず誰かしら一人のヒーローがあなたを助けにやってくる。

ただ、そのヒーローが必ずしも人間であるとは限らず、
めっぽう強くて敵をやっつけてくれるとも限らないだけだ。
場合によっちゃ、助けを呼んだあなたよりもへなちょこで、あなたがヒーローを守らなけれならないなんて可能性もあるーーそれはあなたの運次第だ。あなたが助かるか助からないかも、その運にかかっている。

ちなみにわたしは、運が悪かった格好の一例である。
ただ、悪運は強いのか、無事に危機をくぐりぬけ、今もどうにか生存している。
こんなケースはとっても珍しいそうなので、ここで語っておこうと思う。
どうか、世の中の女のコたちが、自分を助けにくるヒーローに甘い幻想を抱かなくなることを願って。

これは、かよわいヒロインのわたしと、今は宇宙のかなたへ去ってしまった、最高にステキなわたしのヒーローの、運命の物語、の、はずである。