3時間目。自習。先生はいなく、テストの予習でもしてろよ。とみんなに言っていた。けど、皆は遊んだり、手紙を回している。私は、教室の隅の席で、いつものように煩い皆を見ながら読書をしていた。「せりな」横の子に肩を叩かれた。そして彼女は手紙を渡す。ありがとう。そう小声で呟いて、私は紙を開いた。そこには、見覚えのある、あいつの字が書いてあった。[お前好きな人いるの?]「………あほか」と、いいながら私は、その下に、[いるよ]と、書いた。