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Re: セカイの終わる時、きっとキミは ( No.1 )
日時: 2015/12/31 13:39
名前: オレンジ ◆r2oZjP5x5w (ID: RcmqhTov)

---プロローグ---


音も光もない、静寂の地で、少女は立っていた。
瞳からはとめどなく雫がこぼれ落ちていた。

「私はやっぱり……ダメでした。次は、キミの番です」
その声は音にならずに消え、やがて少女の姿も見えなくなった。



薄暗い部屋の中で、少年はうずくまっていた。
その瞳には光は宿っていなかった。

「何か面白い事ねェかな……」
そう言って少年は、目の前にあるパソコンの電源を入れた。



超高層ビルの最上階で、男は外を見つめていた。
何かに勝ち誇ったかの様な彼の瞳は、濁っていた。

「この国のトップに立つのも、案外容易いものだな」
男は狂ったかの様に高笑いをし続けていた。



大きなステージの上で、女は歌っていた。
歓声の中、楽しそうな笑顔の彼女の瞳は輝いていた。

「それでは、次の曲聞いてください!」
女がそう言うと、歓声は更に大きくなっていった。