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「いずと、お前も今日はこっち手伝ってくれるよな？」
言葉に含まれる今日は、の「は」を強調して潮川さんは俺にそう聞いてきた──。
ここ最近の俺の働きぶりの悪さを見ての言葉だったんだろう。

もちろん肯定するつもりなのに、癖なのかなかなか顔を上げて頷けない。
「いずと……？」

俺の様子が変なのを潮川さんも感じたらしく、肩に手を乗せようとしてくる──が俺はそれを払い除けてしまう……。

「あ、すみません」
慌ててそう言う……潮川さんはそういうことでいちいち怒鳴ったり深入りしてくる人ではない──。

「いや、俺もなんだかごめんな」
「あ、あの！ 俺こっちの仕事やります──から」
俺と一緒にいるのが気まずいのかこの場から離れようとする潮川さんにそう伝える。

「うん。それが聞ければ十分だ。──先ちょっと行くとこあるから」
本当に優しくて、察せる人だなと思った。

潮川さんが行ったあと、俺は床にしゃがみ込んだ。
両肩を強く握って……──。


──不安。怖い……。

そんな一言じゃ表せない。


人間1人を、人を怯えるようにさせるのは簡単なことらしい。
言葉でなくても、少なくとも俺の親はそういう人間だった。

【続く】
ダークですよ！！笑
ちょっと変な感じもしますが、もう少しだけBaked編を続けてから……どうしようかなぁ……。

byてるてる522