コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: Hello,World ( No.1 )
- 日時: 2016/01/09 14:34
- 名前: 海の幸 (ID: n2LUyceb)
こんにちは、夜明(よあけ)です。
そろそろアラサーな私の主こと、ワッツ=ジークリンデの用心棒兼学生という普通の女子高校生。
好きなことは荒稼ぎと破壊工作!
これから学校に行くついでにワッツを起こしてきます。
***
「入るよ」
一言そう言って私は、1人部屋にしては大きすぎる部屋のドアを開ける。
そこには今だ夢の中のアラサーワッツがグースカ寝ていた。一応言っておくが此奴は一応ジークリンデ財閥という日本を拠点にしている世界でも屈指の金持ちボンボン御曹司だ。
今から4年前の私を雇った主人だ。
だが奴は何を思ったのか、本来の用心棒ならしなくてもいい学生という肩書を付け加えやがったのだ。
「起きないとワッツの分の朝食全部食べる、尚且つ三秒以内に起きないとお前の髪の毛をマリーアントワネットの刑に処するぞ」
「……それだけは勘弁だな」
私がヘアーアイロンを持った瞬間ワッツは目覚めた。
欠伸をしながらのそのそ布団の中を這いずり回っている。今の私の気分次第では奴の頭はマリーアントワネットになっていたが今日の私はそこまで気分が悪くない。
及第点といったところか。
「今何時だ?」
「7時半」
「もうそんな時間かー……」
目を半開きにしたままワッツはタンクトップとパンツという休日のおっさんスタイルで布団から出てきた。
お前一応御曹司だろと言いたくなったが止めておく。
そうこうしているうちに私もゆったりしていく時間は無くなったのだ。
「ていうか、いつも起こしてくんのキースだろ。俺と遅刻いい勝負のお前が何で」
「そのキースに頼まれたんじゃよ。なんか先生が私が遅刻するたびキースに逐一報告するとか言っちゃって。迂闊に寝坊できなくなった」
「そりゃあいいことだな」
息をするようにさらっと皮肉を言うワッツ。
もう慣れたが昔は少し腹を立てたものだ。
「じゃあ行ってくるわ。そのおっさんスタイル何とかしろよ坊ちゃん」
「おっさんは余計だ。いってらっしゃい」
ワッツが着替え始めたころを見計らって私は学校へ向かう。
だが、普通の学校ではない。
世界やその国の財閥を担う子供たちや、その警護や用心棒の卵たちが通う学校だ。
私はあまり興味がないが。
「キース執事長!」
「どうした」
廊下を優雅に歩いているクールなイケメンこと、キース執事長に駆け寄るメイド2人。
振り返るだけでメイドの顔は赤くなる。
だが、ある事件を言うためにメイドたちはハッと我に返る。
「あ、あのですね……夜明さんがまた勉強道具を放置して……そのまま学校に」
「勉強ストライキしてました!」
「……そうか」
メイド2人を下がらせた後、キースは誓った。
今日はお説教だと。