コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: Hello,world! ( No.9 )
- 日時: 2016/01/23 16:36
- 名前: 海の幸 (ID: baRxXO4H)
————……あれから、お見合いを放置して3日経つ。
相手からも、ワッツの父親からも特にお咎めの言葉は一言も出ず地味に不気味な日々を過ごしていた。特にキースは過度のストレスで胃を痛め、2日休んだ。
ワッツはとりあえず一安心したみたいだったが、私はなんだか嫌な予感しかしなかった。
長年の用心棒経験でなんとなくわかる。
これは、何かの前兆、嵐の前の前夜だと—————……。
***
「キース、もう動いて平気なの?」
「ああ、大分腹の穴もふさがった。これしきの事で長くベッドに寝れいられないからな」
(……ストレスには弱いのに回復力は早いんだよなぁ。でもそれがエンドレスだから悪循環なんだけど)
そう思ったが私は口をふさいでおく。
再生直後のキースは繊細なため取扱注意なのだ。
「……ベッドに伏せていながらも(あの事)について少し調べた」
「……ほぉ」
てっきり、お見合いのことはタブーかと思ったのだが。
逃げる指示を出した責任からくるものなのか、苦しい顔をしながらもキースとぼそりとつぶやいた。
「アイリス様は今日でイギリスにお帰りになる」
「へー。今までずっと御咎め無しだったのにプラス黙って帰るんだ。懐が深いというかなんというか」
「……そんなわけないだろう……っ」
(やべ、地雷踏んだ)
余計なことを言ってしまった。
そのせいで治りかけの腹から逆流した血液が口元から一筋の雫となって流れる。
また胃に穴をあけてしまったか。
「今朝、これが届いた」
「なにこれ」
私はキースから渡された手紙を破く。
その中身を何とか無事に取り出し、中身を読み上げる。
『ワッツ様へ
先日は逃げるほどの不快な感情を与えてしまい、誠に申し訳ありません。ですが、お見合いの話はまだあきらめていません。もし、よろしければお見合いをかけて決闘させて下さらないでしょうか。決闘方法は簡単です。ワッツ様の自慢の戦士と私の自慢の戦士を1対1で戦わせる方式です。相手が気絶する河口さんすればそこで決闘は終了のルールです。もし、これに承諾した場合は本日の午後1時に使いのものと戦士をそちらへ送ります。これに置かちいただいたら私は今後一切あなたたちにかかわりを持ちません。どうか、いいお返事を アイリス』
読み上げた。
あまり長い文章じゃなかったため、内容はおおよそ把握した。
だが……。
「ワッツ様はこれを承諾なされた」
「あ、あの野郎」
「そして選抜戦士はお前に、と」
「まじかよ」
そして夜明のデンジャラスなバトルはそろそろ幕を上げるころだった。