コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

No,1「物語」 ( No.5 )
日時: 2016/02/21 00:00
名前: ことり ◆E09mQJ4Ms. (ID: 6.Nua64i)


始まりの扉を開けたなら、物語が始まります____


*


「ひまりぃー…違うクラス……」「えー…まじですか…健吾たちは?」


現在、桜校入学式____

私__加藤瞳、そして私の親友、藤咲ひまりと共にクラス割を見ている最中。


「俺らは…あ、瞳だけ違うクラス…」

……ホント…?


私__瞳、ひまり、ひまりの彼氏の健吾、そして幼馴染みの明日目。
私達四人は、いつも一緒だった。

何らかで集まって、それこそ最初は仲よしっていえるほどじゃなかった。

でも、自然に…だんだんと。
毎年四人でクラスが一緒で、何気なく四人でいた。

何気なく…

その何気なくが私達を引き裂いた。


ずっと、当たり前過ぎて意識したことなかったけれど一人、突き落とされるとすごく怖くなる。




すごく不安で、心のなかではモヤモヤした気持ちと共に、なんで私だけ、というひがみの気持ちもあった。

でも、そんな気持ちを隠し、いつも自分を造り、私は自我を成り立たせている。


「えー、まじかー…まぁ、新しい友達つくってがんばる!!」「うん、私達も休み時間は瞳の教室いくね」


声が震えていないか心配になる。

「じゃあ、また帰りにね、皆」「おう」「うん」「あとで!!」


私から三人と離れることを口にしたが、それは私なりの気遣いでもあった。


皆__あの三人は優しすぎる。
きっと、私が不安でおしつぶされそうだと知ったら、きっとものすごく心配して、自分の時間とか削って会いに来てくれたりするにきまっている。

____迷惑をかけるとわかっている。


だから、虚勢を張って、明るく振る舞う。自我を強く見せる。


あの三人には迷惑はかけたくないから。あの三人が大切だからこそ____


でも、その優しさは時に私をだめにするのかもしれない。

私は自我を追い詰めているだけなのかもしれない。









重たい気持ちで教室の扉を開けた。