コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ぞんびちゃんの日常。 ( No.7 )
- 日時: 2016/01/13 20:00
- 名前: worm (ID: YC3fWPpt)
Let's Lunch
監視所の事務室は明るくて、日差しが入ってくる。
床は白いフローリングで、壁は白い壁。
ベッドやソファーだって色々あるし(主に関の睡眠に使われる)、監視所の中で一番落ち着ける場所だと皆が思っているはず。
事務室はお昼時間から少し時間が経っているので、賑わっていた。
俺は足早に自分のデスクに行き、席に着く。
お昼なのですでに自分のデスクに弁当が置かれていた。お腹すいた....
「関、遅かったな」
「いただきます」
「ゴフンッ、関、遅かったな」
「.....」
「ねえ、関くん?なんなの、どうしたの反抗期?ママ悲しいわ...」
そこで俺が隣を見ると、茶髪のイケメンだと思われる男が顔に両手を当てて泣き真似をしていた。
「お前、誰だっけ」
「あなたと同期の清瀬ですけど!?」
「あー、そんな名前だったな」
そう返すとショックを受けたように清瀬はぱくぱくと口を閉開して、ぐっと目を閉じた。
「はいはい、嘘だよ、清瀬。よしよし」
「関.....っ」
俺が清瀬の頭を撫でていると、涙目で顔を上げた清瀬が嬉しそうにした後。俺の後ろからクスクスと笑い声が聞こえてきた。
不思議に思って後ろを振り返ると焦げ茶色の髪の毛を横で束ねた女の子が笑いながら言った。
「いいですねっ、仲良くて。私、関先輩と清瀬先輩のやりとり見るの好きです」
この子は俺の1つ下の後輩で、一緒にビノの監視をしている。
この子、水城の仕事は俺の手伝いの仕事がほとんどだ。
「おー水城ちゃん。関、良い後輩持ったよなー」
「お前よりは全然いい子」
「ひどくね...?」
というやりとりをしていると、水城がなぜか顔を真っ赤にしながら否定した。
「えぇっ、そ、そんなこと...無い、です...っ」
「いや、助かってるよ。ありがとう」
と水城を見つめながら言うと、みるみるうちに水城の顔が真っ赤に染まっていった。
「大丈夫か?熱があるのか....?」
と心配しておでこに手をやって体温を計ろうとすると、水城がこれ以上ないくらい真っ赤になって汗が出てきた。
熱い。やっぱり熱があるのかもしれない。
「お前、それくらいにしといてあげろよ」
「なんでだよ。」
よく分からないまま水城のおでこから手を離し、時計を見るとそろそろ1時になるころだった。
ビノの所へ戻らないと。
「そろそろ時間か。食べ終わったし戻る」
「あっ....頑張って下さい....っ」
「お、いってらっしゃい」
「いってくる」
と言い残し、事務室を後にした。