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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 勇者育成学校では美少女と本気で戦うようです・コメント募集・ ( No.46 )
- 日時: 2016/03/12 10:24
- 名前: 夏目 織 ◆wXeoWvpbbM (ID: lFU56UAk)
- 参照: ちほりん→とらじ、澪羽、*織*→夏目 織、リザ、桜里
次の日。
俺は珍しく早起きしてもうすでに校舎の入り口の前にいた。
普段は寝坊が多いのだが、シロとクロ、蒼空、俺、の合計四つの目覚まし時計、そして四人のスマートフォンの目覚まし昨日も同時に鳴ったので早く起きることができたのだ。
今の時刻は7時40分。50分に扉が開くのでもう少し時間があるのだが……
扉に近づきたいけど、近づけない。
何故なら、校舎の大きな扉の前に一人の少女が立っていたからだ。
長い黒髪は綺麗に切り揃えられており、着ているのは黒のセーラー服でここの学校の制服ではない。
見えるのは横顔なのだが……充血したように──いや、ルビーの宝石みたいな真っ赤な瞳は扉の少し上の壁を見つめている。
「……誰だ?」
どうやら、俺の気配に気づいたようだ。
少女はこちらを向き、ゆっくりと近づいてくる。
初めて会ってこんなこと思っちゃいけないだろうけど……──威圧感が凄い。半端ない。
「──七瀬ユウ、学校で唯一の落ちこぼれ生徒か。」
俺と彼女の距離が一メートルくらいになったとき、そう言った。
──何故、彼女は俺の名前を知っているのだろうか。やっぱりここの生徒か? それにしても、事実であっても他人から言われると傷つくな。
付けている名札には名字しか書いていない。鞄の名札の部分も鞄を抱き抱えているので見えるはずがない。
それなのに、何で──。
「授業までもう直ぐだな。──それじゃあ。また後で話そう」
──はい?
彼女は勝手にそう言い、普通の校舎の方に歩き出した。
また後で話そう、って……できれば話したくないんだが……?
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