PR
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 私の恋は空を掻く 1-1 ( No.1 )
- 日時: 2016/02/07 09:47
- 名前: スーフィリタ (ID: 1xlwHmTN)
「んん。。。。。。」
私はゆっくりと、上半身だけを起こした。
ここはどこだ。病室か?にしては豪華だ。調度品が五ッ星ホテルのような物だが......。
____ガララ____
部屋のドアが重そうな音をたててあいた。入って来たのは、胸までの栗色の髪を3つ編みにして垂らしている、メイドのような姿をした女だった。
「お嬢様!お目覚めになられたのですか?」
お、お嬢様?!なぜだ、お嬢だったのか、私は。思い出せない。
「お前誰だ。お嬢様ってなんだ?私は誰だ。」
そう言うと、メイドは目を見開いた。
「なにも覚えていらっしゃらないのですか?」
「あぁ。なぜここにいるのか、お前が誰なのか。私は誰だったのか。」
そう、何も知らない。思い出せない。
「あなたは神谷家の一人娘様で、ここから数km離れた場所に大きなお屋敷がありました。」
ありました?今はどうなっているのだろうか。
「けれど、ある日突然お屋敷に日が放たれ、跡形もなく燃え尽きました。それがつい五日前です。
お嬢様は奥様を助け出そうとされ、ですが奥様はお嬢様を生かす事を選ばれました。」
ということは.........、母は亡くなったということか?
私は呆然とし、室内はしばらくの間静寂に包まれた。
PR