コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: カワルミライ ( No.1 )
- 日時: 2016/02/07 16:14
- 名前: むつ (ID: HSAwT2Pg)
ここは、東京のお隣の県にある中心街近くのマンションの一角。
そこは、私の城であり、家である。
「よし!」
そんなところで私、東条神楽(とうじょう かぐら)はあるものを玄関の扉に掛けながら言った。
それには《【カワルミライ】やってます!》とかいてある。この【カワルミライ】とは、私がやっている店の名前だ。
主な仕事は・・・・・・説明めんどくさいな。うん。まあ、いつか分かるでしょ! だから今はいいや!
そんなことを私が思っているとコツンコツンと誰かが歩いてくる音が聞こえた。
あ、お客さんかな?
「あんたがこの店のやつか?」
中年のおじさんの声が聞こえた。私は声がしたほうに振り向く。そこにいたのは、とても関わってはいけないような雰囲気を漂わせているおじさん方だった。
うわー。イカツイオジサン方が来たー!全員で・・・・・・6人か。でも、お客さんなんだよね。だとしたら接客しなきゃだな・・・・・・うん。
「そうですけど」
私はできるだけポーカーフェイスを心がけて接客する。
しかし、オジサンは私のことを信じてくれなかった。だってこう言ったのだ。
「そうなの? お嬢ちゃん嘘ついたらいけないよ?」
と。しかもかなりの真顔これは普通に傷つく。だから私は即座に否定する。
「いや、本当ですけど」
しかしオジサンは信じてくれない。
「いやいや、そんなことないでしょ?第一お嬢ちゃん何才?」
「18才ですけど」
「そうだろ? だかr・・・・・・ってえ?今何才って?」
オジサンはキョトンとした顔で言う。どうやら思っていた年齢と違うらしい。私が童顔で低身長だからだろうか。だとすると少し心臓に矢が当たった程度の精神的ダメージを私は負うことになりそうだ。
私は偶然持っていた私の写真が張ってある、身分証名称を取り出して指で生年月日をさし、わかりやすく見せながら説明してあげた。
「ほ・・・・・・ホントだ・・・・・・」
いかついオジサンは目を点にする。
「だから言ったのに」
私はため息をもらす。
「で?」
「は?」
オジサンは、私の言葉の意味にきずかなかったようなので、言葉を足してもう一度言葉を繰り返す。
「で? 依頼というのは何ですか?」
それで分かったらしい。おじさんは「ああそうだった。そうだった」と言って頭をかく。どうやら忘れていたらしい。忘れるぐらいならどうでもいい依頼なのだろうか?
そう思いながら私はあることを思い出した。
「あ! そうだ。すみません、その内容を聞く前にとりあえず中にお入りください。ここだと、見知らぬ方に依頼を聞かれかねませんので」
「そうだな。じゃ、中に入れてくれ」
秒速で肯定してきた。この人には少し遠慮の文字が足りないな。