コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: カワルミライ ( No.2 )
- 日時: 2016/02/07 16:37
- 名前: むつ (ID: HSAwT2Pg)
しかしそれは私には関係の無いことだ。それに早く仕事終わらして遊びたいし。でも、私のとっては仕事も遊びの内に入るからな・・・・・・。あれ?矛盾してる? まあ、いいや。
「それじゃあこっちです」
私は自分の家の扉を指で指す。そして玄関の扉をいかついオジサンにお先にお入りくださいとお通しする形で開け、中に入れた。
私の家は仕事部屋と生活するための部屋を分けるためいくつかの部屋が存在している。そして仕事をする部屋イコール今このイカツイおじさん達を案内する部屋は玄関から一番近い部屋だ。ちなみにそのほかの部屋は一応防犯のため施錠してある。
「ここの部屋に入って近くにある椅子にお座りください。あと、紅茶かコーヒー飲みますか?」
私は玄関から一番近いところにある扉を開ける。いかついオジサンは総勢5人ぐらい引き連れていたけどそれぐらいは座れるように椅子は用意してある。ちなみにお客は一番多くて10人グループでこられた事があった。あの時は本当に困った。
私の質問&誘導にオジサンがたは「わかった。それで何飲む?」「俺、紅茶」「俺も」「俺コーヒー」などと言っている。みんな同じにしてくれると嬉しいんだけどな・・・・・・。そういうわけにもいかないのか。そうこう思っているまに言い合いが終わったらしく、1人のいかついオジサンが
「そんじゃお嬢ちゃんみんな温かいコーヒー4つと紅茶2つよろしく」
と言ってきた。・・・・・・微妙な数だな。まあ、作るけど。
「わかりました。それじゃあ作ってきます。あと、部屋にあるものは触らないでくださいね!」
そう私は言いおいてキッチンへと歩いていった。
「はい。できましたよ。ちなみに砂糖はここに置いときますので、セルフでお願いします」
私はちゃっちゃとコーヒーと紅茶を作っていかついオジサン達に持って来た。もちろんコーヒーはインスタントだ。てかインスタント以外家に置いてないし。私コーヒー飲めないし。まあ、そんな感じだ。
「お、お嬢ちゃん早かったね。この砂糖どれだけ入れていいの?」
いかついオジサンは私に確認を取るように言った。因みに砂糖は角砂糖だ。なんか嫌な予感がするな。
「何個でも入れていいですよ」
でも、縛る必要性は無いのでそう答えた。
「それでは、ご依頼の内容は何ですか?あと、お名前と年齢は」
私は紅茶を少し飲んでからその話をきりだした。そして依頼主であるいかついオジサンは最終的に角砂糖を5個入れ、それを普通に飲み干してから話し出した。勇者だと思った。
「ああ、そうか。名前をまだ名乗っていなかったな。俺の名前は東海 功(とうかい いさお)、歳は49だ。依頼の内容とは、この前ある事件で仲間の一人が死んでな。そしてその場に俺もいてその仲間は俺の目の前で死んでいったんだ。だから後悔というかなんというか・・・・・・まあ、罪悪感だな俺だけ助かっちまったんだから。そんな時にお嬢ちゃんの店の張り紙を見つけてここに来たんだ」
そう言った後、イカツイおじさん—功さんは下を向いた。多分もの凄く自分を追い詰めているのだろう。なんともいえない表情になっている。
でも今回の仕事は少し辛いな。何しろ生死が関わってる。まあ、しょうがない。これも仕事の内だ。
「そうですか。でも、大丈夫ですか? もしあなたの思い描いた事が現実になったとしてもあなたが思っているようには行かないかもしれませんよ? もしかしたらあなたが死んでしまうかもしれない」
私はあえて問い詰めるような口調で訊く。確認のため。でも功さんはこう答えてきた。
「ああ。わかってる。だが、望みがあるならそれを実現してみたいんだ。もしかしたら成功して俺とあいつはこの時間に生きているのかもしれないから」
もの凄く真剣な顔で言われてしまった。どうやら二言は無いらしい。
「・・・・・・わかりました。この依頼受けましょう」