コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 幽霊ガール・エンカウンター! ( No.3 )
日時: 2016/02/23 06:43
名前: 青空苹果 (ID: dDPEYPay)

今日は我が住居鷹柳学園のおめでたい入学式である。

一年生を示す赤い花を目印にうろうろする。幽霊なのにおかしいかもしれないけど、私は賑やかなのは大好きだ。そう、有頂天になって調子に乗っていた、私は。


『うきゃっ! やだやだやだ、私の天敵じゃ〜ん!』

そう、霊能力者である。基本的に人間は幽霊を見つけるとすぐ除霊するのだ。いや、成仏ともいうが。非常に迷惑である。こんなスーパーウルトラ美少女幽霊ガールを成仏させるなんて絶対に間違っているッ!

霊能力者である新一年生の少年は、何かを探しているようだった。つんつんと跳ねた髪が鬱陶しそうだ。しかし注目すべきはその格好。右手には数珠、胸ポケットには大量のお札。その姿は非常に目立っており、視線が集まっていた。

「あ、悠希ぃ〜! 一緒の学校で嬉しいよ!」
「……深春か。」
「お目当の幽霊ちゃん見つかった〜?」

……幽霊。これは本格的にやばいかもしれない! きっとこの悠希くんは私を探しているのだろう……怖いよッ!
すると悠希くんは何かを感じたのか、私の方を振り向いた。

「……? ッここか! おい幽霊!!」

見つかった……どうしよう。
よし。


『やれるもんならやってみろってんだクソヤローッ!! バーカバーカ!! あっかんべぇーっだ!』

よし、逃げよう。

Re: 幽霊ガール・エンカウンター! ( No.4 )
日時: 2016/02/23 15:48
名前: 青空苹果 (ID: dDPEYPay)

『はーっ、はぁっ……ふぅ。』

あの後全速力で逃げ回った。だがしかし浮遊できるので建物の上とか進んでたらうまいこと撒けたようだ。もうあの恐ろしい怪物はいないのだッ!
さて、ここはどこだろうか。

壁に隙間なく棚が置かれて、窓際にはカウンター席。

『こんなとこ有ったっけ? ……あ、もしかして旧図書室!?』

旧図書室。今はもう使われていない図書室。その陰気な雰囲気から数々の怪談話ができており、幽霊の私としてもあまり近づきたくない場所であった。これでも心は女の子なのだ。

さっさと退散しようと、旧図書室のドアに手をかけて__開かなかった。

『ハハハ……どういうことだよおおおぉ!』

一生懸命踏ん張ってドアを引いてみるも、一向に開かない。窓はどうせ私は地縛霊だから校内から出られないし。ドアは鍵がかかっているわけでもない、ということは。

霊の、仕業____



「遊ぼうよぉ」

そっと耳が囁きを拾った。