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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: エンドロールに星屑を。【短編集】 ( No.1 )
- 日時: 2016/03/06 19:30
- 名前: 湯呑ゆざめ (ID: HT/LCIMm)
≫エンドロールに星屑を。
真っ暗な画面に白くぼうっとした文字で、役者名が緩やかな音楽にのって流れ出す。ゆっくり。じんわり。
観客たちは映画の余韻に浸りながら質素なそれにさえ涙で頬を濡らしていく。
今の私の気持ちを表すのはもやがかかっているように思えるけど。
でも、精一杯の語彙力で表すならそれはきっとエンドロール。
最初は先輩。
次に憧れの人。
そして、好きな人。
あなたの無邪気な笑顔を見るたび何度好きと告げたくなったことか。
あなたの糸を解すように柔らかくつむがれる言葉に私は何度救われた事でしょう。
いっそ、諦めればよかった。
いっそ、嫌いになれればよかった。
でも、胸がぎゅって苦しくて降り積もる淡い恋心に、嘘はつけなくて。
けれどあなたは、もう卒業。
だから、例えそのエンドロールがありきたりでも。
私が零れ落ちる星屑を散りばめよう。
彼の旅立ちが輝くものであるように。
私は最後まで「後輩」でいよう。
私の恋に幕は下りない。
end
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