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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 観覧車。短編集】参照突破200さんきゅ&恋謎解き実施中 ( No.34 )
- 日時: 2016/03/13 11:28
- 名前: 湯呑ゆざめ (ID: HT/LCIMm)
≫夕焼け→青春の片道切符。(こんさんリク
キミは、空よりも綺麗でキミを見ると、切なくて胸が痛くて……
どうしようもなく、「スキ」だと思うんだ。
ほうきを動かしながら、私はふとそんな事を考えた。高校に入学した
時から、私はあいつがスキだけどあいつは男女共に仲好くて調子もの
だし、告白なんてできないけど…でも今放課後の教室には掃除当番で
二人きり。でも、会話なんてない、緊張で胸が壊れそうだ。
しばらく、無言で掃除をしていると気の抜けた
「あ、消しゴムみっけ〜」という声が聞こえた。
はやく、すてればいいのにと思うと、棚の方からがさがさ音が聞こえる。
私はゴミを集めて黒板横のゴミ箱へ向かう、ゴミ箱の所へしゃがみこむと、すこーんという間抜けな音と共に私の頭に消しゴムがぶつけられた
なんだ?と思いつつもそれを見ると小さな字で、「顔赤くね?風邪?」
の文字。
なんでこんな鈍いの、いっそ不思議に思いながら無意識にマジックで
書いた文字は
「君がスキ。」
力いっぱいに投げると、少し強めの音とともにあいつはキャッチする。
文字を見た彼は、目を見開きそれから少しむっとして、言い放つ。
「先こされたんだけど」
それから、顔を見合わせて照れ隠しに二人空を見上げれば、
星空には少し遠い茜色の空が広がり、ガラスに映る二人の姿を見て、どちらともなく笑いあった。
初めてのハルは、弾けるように爽やかでなんだかアオい。
end
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