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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 観覧車。短編集】突破200さんきゅ&短編合作しませんか? ( No.40 )
- 日時: 2016/03/14 16:43
- 名前: 湯呑ゆざめ (ID: HT/LCIMm)
≫シャンパン・シャルドネ・ビター
僕は、木下透で25歳でこの高校の養護教諭である。そんな僕の外面は、
天然でふわっとして優しいイケメンである。
今日もらったラブレターには
「女子みたいにキメ細かい肌と長くて綺麗なまつげが好きです。」
表では、「ありがと、嬉しいよ。」
裏では、「詩的すぎて引くわ、あほくさ。」である。
前同僚にそれを話すと「お前黒すぎるだろ」と言われたので、驚いた。
僕についてこられる女はいないのだろうか。
自嘲的に笑って見せて保健室のドアを開けて入れば、まだあどけない
恐らく一年生であろう髪の長い少女がベッドで静かに寝ていた。
おかしいな、下校時刻は過ぎてるはずなのに怪訝に思いつつも
その子に近づき耳元に口を寄せ「起きて?下校時刻ですよ」
と囁く。(これもモテる仕草)
その時だった、ぱちと大きな目が開き白磁のような白い腕が僕の腕を引く。
「せんせ、驚いた?」お互いの息を感じるほどの至近距離で悪戯気に
笑う彼女にふっと僕は止まる。
ー嘘だろ、僕は騙された?
そんな事を考えるうちに彼女はぼくの唇に柔らかい自らの唇を
そっと押し当てた。
もう一度強く深くキスを交わす。
何度も何度も。
「せんせ、もしかして純情?」
ー笑わせるな。
僕は彼女にのしかかり、ネクタイを引き抜く。
ボタンを片手で素早く外し、彼女にふかくくちづける。
「僕に敵うと思うなよ?今日は僕を知りたいんだろ?」
彼女は嬉しそうにこくこく頷く。
「なら、教えてやるよ。」
短く呟き、体をゆっくりと重ねる。
炭酸よりも大人で、ワインよりも一瞬な、ビターで甘い
シャンパンみたいな夜が始まる。
end
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